取り木の方法(果樹等の樹木の増やし方)

果樹や庭木を増やしたい時、挿し木で増やす方法がありますが、確実なのは「取り木」です。親株を枯らす危険性が少ないし、挿し木や接ぎ木ではうまくいかない植物でも、取り木なら繁殖できることが多いのです。

取り木とは

柿の木の取り木をしている写真取り木とは、 果樹楽天 などの樹木を増やす方法の一種で、木の枝の幹の部分を傷付けたり、針金を巻いたり、土中に埋めるなどして、その部分からの根の発生を促す方法です。

約3ヶ月から数ヶ月後に十分な量の根が出たら元の木から切り離して植木鉢や普通の土に植え付けます。

この写真は、柿の木の取り木をしている時の写真です。柿の木の根本付近の細い枝に針金を3〜4回思いっきりきつく巻きつけて、その周りにコケや赤土をくっつけて、ビニール袋を被せました。

その上を針金で縛ってあります。ビニール袋の上側を少し開けておいて、雨水が少し沁み込むようにしておくと、時々水を掛けて苔や土を湿らせる必要がありません。

取り木の利点と欠点

取り木は挿し木などと同じく、樹木の親の性質をそのまま保ったまま繁殖させることができる利点があるのが最大の特徴です。

親株の枝だけを使うので、親株を枯らす危険性が少ない利点があります。もし、失敗してもその枝が枯れるだけで済みます。

挿し木や接ぎ木の方法ではうまく繁殖できない植物でも、取り木なら繁殖できることが多いのも利点のひとつです。

取り木の欠点は、挿し木のように一度に大量の苗を作ることができないことです。また、発根するまでに数ヶ月以上掛かることもあり一般的に長期戦になります。

取り木の方法

取り木の方法は、次のように様々な方法があります。根を出させるために、幹に傷を付けたり、枝の一部を曲げて土に埋めたりするのが一般的です。移植しても生きていける為に十分な量の根が出たら、親株と切り離して移植します。

はぎ取り法

小刀やカッターで、枝の幹の表皮と形成層を環状にはぎ取る方法です。はぎ取る部分の幅は、枝の幹の直径の1〜2倍にします。

太い幹の場合は、少し狭めでも良いでしょう。約幅3〜4cmまでにします。何も無い所よりも節のある部分が発根しやすいようです。

皮をはぎ取った部分に水ゴケなどを巻いたり、赤土などの土を付けたりします。その上をビニールなどで包んで、その上下をヒモなどで縛って密閉します。

その上に遮光の為に、アルミホイルなどで包むと良いと思います。水苔や赤土が乾かないように時々点検して、水を掛けてやります。

切り込み法

はぎ取り法のように幹の皮をはがすのではなく、幹に切り込みを入れるだけです。発根させたい幹に、斜め下から切り込みを入れ、幹の太さの約1/3まで切ります。

切り込みの角度は斜めに約30度までにします。はぎ取りの方法との中間の状態でも良いでしょう。後の処理は、はぎ取り法と同じです。

針金巻き法

発根を促す幹の部分に、針金を2〜3回きつく巻き付ける方法です。幹にめり込むぐらいに強く締め付けるのが良い結果が得られます。

これも、はぎ取り法や切り込み法と同じように、枝の幹に傷を付けて、そこからの発根を促すのが目的です。後の処理は、はぎ取り法と同じです。

枝伏せ法(圧条法)

地面近くに倒れたような枝がある場合に有効な方法です。枝を折らないように少しずつ下に曲げて枝の途中を土の中に埋めます。

石などの重しをその枝の上に置いて、枝が土から出ないようにしておきます。うまく枝を曲げられない時は、土を盛り上げても良いでしょう。

この方法は、枝に傷を付けていないので、なかなか根が出ないことがあります。1年以上放おっておいても良いと思います。

取り木をする時期

取り木は失敗のリスクが少ないので、いつ行なっても良いのですが、一般的には成長期間の前半頃の2〜6月に行うのが良いでしょう。

これは、移植後に成長に必要な時期が無いと大きくならないからです。移植してすぐに冬になったのでは木が成長することができません。葉も落ちてしまいます。