マンホールや側溝や溜桝の鉄製蓋の製作

マンホールや側溝や溜桝などに使う蓋は各種の寸法の物が市販されていますが、規格外の物を入手するのは困難です。この規格外の寸法の鉄製の蓋を自分で(DIYで)作ってみました。材料の選定、加工、溶接、塗装などの方法を記録しました。



規格外の蓋の入手方法

自分で作ったマンホールや側溝や溜桝(ためます)などは、現場に合わせて作るので、その寸法が規格外になることがあります。その場合、規格に合わせて作れば良いのでしょうが、そのようにできないこともあります。

規格外の寸法の場合、その蓋(ふた)を入手するには、業者に依頼するか、少し大きめの規格品の蓋を買って来てそれを加工するか、自分で(DIYで)作るしかありません。

自宅の雨水などの排水口の点検用のマンホールを作り直した時、それに使う鉄製の蓋を製作しましたので紹介します。

排水口点検用マンホールの鉄製蓋の完成写真

排水口点検用マンホールの鉄製蓋の完成写真

この写真が我が家の庭にある長方形の排水口点検用マンホールの鉄製蓋の完成写真です。

元々、家を建てる前には、この下約1.5mの位置に縦横約50cmの角形で深さ約50cmの排水用の溜桝がありました。

家を新築する時、この周辺を約1.5m埋めて高くしたので、この溜桝を嵩上げ(かさあげ)したのです。

そうすると、深さが約2mにもなりました。縦横約50cm角では狭くて入って点検できないので、私が横幅を80cmに広げたのです。

従って、我が家の、人がやっと入れるマンホールは、縦50cm横80cmの大きさになりました。蓋の鉄板の大きさは約60x95cmで、厚みは約4mmです。

排水口点検用マンホールと鉄製蓋の製作

排水口点検用マンホールと鉄製蓋の製作

この写真が排水口点検用マンホールと鉄製蓋の裏側です。

鉄製の蓋(ふた)を作るには、まず、厚さ4mmの鉄板を約60x95cmの大きさに切断します。

私は手持ちでこれより大きい中古の鉄板がありましたので、 ディスクグラインダー楽天 に鉄切断用の刃を付けて切断しました。

次に、鉄板のズレ防止と補強の為に裏側に厚さ約4mmの鉄製のL型アングル(L4x40x40mm)を、同様にディスクグラインダーで切断して鉄板の裏側に溶接しました。

L型アングルは4個使いましたが、強度を増す場合は数を増やしたり、別の方向にも追加したりしてください。

電気溶接には単相200Vで使える小型 電気溶接機楽天 を持っていたのでこれを使いました。単相200V20Aの専用回路で使いました。

鉄板の片側だけに電気溶接を行なうと、鉄板が熱で反ってきます。時々、大型の鉄ハンマーで叩いて変形を修正してやります。その後、出来上がったらすぐに錆止め塗装をします。

場合によっては市販品を加工して作ります

市販品と少しだけ寸法が違う場合などでは、初めから作るよりも、市販品を加工した方が能率的な場合があります。

市販品より少し小さいものが欲しい場合、市販品を少し切って作ります。市販品より大きいものが必要な時は、市販品に鉄板や鉄棒を溶接して製作します。

鉄製蓋などの製作の注意事項

鉄製の蓋(ふた)を自作する時は、十分な強度があるように製作してください。使用中に事故があっては大変です。

市販されている物と比較して、強度などの問題のないようにしてください。上記の場合にはL型アングルを更に追加したり、鉄板の厚みを増せば強度が増加します。

電気溶接をしたら、錆止め塗装は必須です。すぐに塗装をしてください。また、定期的に錆び落としと錆止め塗装をしてください。

錆止め塗装や、普通の塗装を全くしないと、鉄の部分はすぐに錆びて腐食が始まります。そして、短期間で穴が開いたりして、強度が極端に落ちることがあります。

定期的に錆止め塗装をしていると、腐食の具合などを点検することができます。そして、強度に問題があれば、修理や補強ができます。

ディスクグラインダーを使う場合は、目を保護する為に必ず保護メガネをしてください。また、溶接機を使う場合も溶接用の眼鏡か顔と目を保護するカバーをしてください。