タラの木(ウコギ科の落葉低木樹)

タラの木は新芽を「たらのめ」「タラノメ」と呼んで食用にスーパー等で販売されています。普通は天ぷらに調理すると苦みがなくて美味しい。木にはトゲがあるのが普通ですが、栽培種にはトゲの少ない物もあります。ウルシの木に似ているので間違えないこと。



タラの木の特徴

学名 Aralia elata
別名 タラの木、たらのき、タラノキ、 タラの芽、たらのめ、三年疼き、三年うずき、さんねんうずき、タランボ
科、属 ウコギ科タラノキ属の 落葉低木楽天 樹です。
原産地 日本
分布 日本各地や東アジアで、日当たりの良い山林に分布
樹姿 樹木には(とげ)棘がたくさんあります。1年で約20~50cm伸びて樹高2~4mにもなります。
葉の特徴 葉の付き方----奇数2回羽状複葉
花の特徴 夏から秋にかけて、小さな白い花が放射状に咲きます
果実 秋には黒い小さな実ができます
利用

一般的には若芽をタラの芽(山菜)として食用にします。

樹皮は健胃、強壮、強精の作用があります。

タラの木と花の写真

タラの木(ウコギ科)の写真

タラの木の花(ウコギ科)です。

我が家で畑の隅に栽培しているタラの木に花が咲きました。木の高さは3メートル程度あり高い所から撮影しました。タラの芽は有名ですが、花を見ることはあまりありません。

タラの木はこの地方では「三年ウズキ」と言います。このトゲが刺さると三年も疼くという意味です。

そんなに三年も疼く(うずく)ことは無いと思いますが、木の幹にはトゲがたくさんあります。この木は栽培用の品種なのでほとんどトゲはありません。

撮影日 2006.09.10 場所 小田郡矢掛町

タラの芽の栽培、採取と利用方法

タラの芽の採取は先端から出た1番芽と、その脇から伸びた2番芽までとします。樹勢の良い木ではもっと採っても大丈夫ですが、必ずひとつは芽を残すようにします。そうしないと木が枯れてしまいます。

大きな木になると、枝が何本も出てきて、芽もたくさん出て来るでしょう。適度に芽を残しながら収穫すると多くのタラの芽をシーズン中に何回でも収穫できるようになります。

採ってきたタラの芽は天ぷらにすると、苦みを感じなくてとても美味しいものです。単に茹でて「おひたし」にしてもよいと思います。油で炒めても食べられます。

タラの芽の伏せ込み栽培方法

たくさんの芽を収穫するには、伏せ込み栽培をします。30cm程度に切り分けたタラの木の枝を水を入れたバケツに浸けて、各節から出てくる芽を摘む方法です。

この方法は、芽は小さくても一本の木から、たくさんの芽を収穫できますのて、小さい芽を多く収穫する場合に適しています。

タラの木の繁殖方法

タラの木の繁殖方法は、一般的には挿し木や種で増やしますが、他にも根挿しや地下茎から出た芽を植え替えても増やすことがてきます。

挿し木や種で増やす

タラの木の繁殖方法で一番多いのは、挿し木や種を植えて増やします。自然に種が落ちて生えてきたのを植え替えて増やしても良いでしょう。

根挿しで増やす

他の繁殖方法としては根挿しがあります。3月上旬~4月頃の萌芽期に2年目以降の大きな木を掘り上げます。その後、根を約15cm~20cmに切り分けます。

その根を、幅約1mの畝に約30cm間隔で植え付けます。秋までには芽が出て大きくなるので別の場所に植え替えます。

地下茎から出た芽で増やす

また、タラの木が大きくなると、木の周りに地下茎で別の芽が出てきます。これを植え替えても繁殖させることができます。何年も栽培していると、このようにしていくらでも増えていきます。