西洋ミツバチの人工分蜂

西洋蜜蜂(ミツバチ)を人工分蜂させるととの事で、ともさんが、王台の付いた巣板と働き蜂を持って我が家へ来られました。人工分蜂とは、分蜂しようとしている蜂群に対して、自然分蜂が起こる前に、先手を打って群れを分けてしまうことです。

西洋ミツバチの人工分蜂と、その方法

西洋ミツバチの巣箱

西洋ミツバチでも日本ミツバチのように 分蜂楽天 (分封)します。分蜂群を捕獲して増群することも可能ですが、分蜂の時期が不定期なので分蜂の能率はよくありません。

そこで、群れの勢いを増した、分蜂しようとしている蜂群に対して、自然分蜂が起こる前に、先手を打って群れを分けてしまう方が能率的です。このように人工的に分蜂させることを人工分蜂と言います。

私は西洋ミツバチをどのようにして分蜂させるのか知らなかったのですが、ともさんが人工分蜂用の巣箱を預かってほしいと言って来られたので、分蜂について調べてみました。

この写真はともさんが持って来られた巣箱です。我が家の裏山の大きな岩の上に設置しました。杉の木漏れ日の当る見通しの良い場所です。

人工分蜂は、優良な王台のできた巣板ごと別の巣箱に収容して、遠隔地(2km以上離れた場所)に置くのが良いようです。ともさんの家と私の家は20km程度離れているので距離の問題は無いと思います。

私の田舎の家は近所の家から200〜300mは離れているし、山の中なので蜜源の問題も無いと思います。うまく育ってくれるでしょうか。

新女王がうまく育って、交尾がうまくいくと増群ができたことになります。分蜂群の勢いを増す為には、採蜜をしないで冬までに十分な貯蜜を確保する必要があります。

分蜂とは

蜜蜂(ミツバチ)の巣箱の中で蜜や蜂がいっぱいになって、これ以上増えると狭くて住めない状況になってきます。そうすると、女王蜂は王台と呼ばれている特別な巣に、新女王の候補の卵を産みつけます。

新しい女王蜂が出てくる少し前に、古い方の女王蜂は、働き蜂の約半数を引き連れて巣から出て行くのを分蜂と言っています。

分蜂群は、数時間〜2日間、巣箱の近くの木等に集合して蜂球を作ります。その間に偵察蜂が新しい住み家となる場所を探します。適当な場所が見つかったら一斉にその場所へ向けて移動します。

日本ミツバチを捕獲するには、この蜂球を巣箱に入れてしまいます。待ち桶と呼ばれる巣箱を近くに置いておくのも捕獲の効果があります。

スズメバチを捕らえる誘因トラップを仕掛ける

スズメバチ用のトラップの写真

ともさんが西洋ミツバチの巣箱を持って来られてから、ずっとこの群れはキイロスズメバチの襲撃を受けていました。そこで一週間後の7月5日にペットボトルで作ったスズメバチ用の誘因トラップを巣箱から約1.5m離れた木に針金で縛り付けて仕掛けておきました。

このペットボトルの中身は100%リンゴジュースと料理酒を入れておきました。私は100%ぶどうジュースとホワイトリカーを使いたかったのですが、手持ちに無かったのです。一般的には、この誘因剤の調合は、グレープジュース:酒:酢:砂糖=10:3:2:2の割合が多いようです。

一週間で約8匹のスズメバチが捕れていました。巣箱から離れていても意外に捕れるものです。驚きました。

また、100円ショップで買った、粘着のネズミ捕りも仕掛けてみました。3時間程でスズメバチが3匹掛かりましたが、ミツバチも掛かるので止めました。

西洋ミツバチが蜂球を作ってスズメバチを熱死?させた

西洋ミツバチが蜂球を作ってスズメバチを熱死させた写真

日本ミツバチは、集団で蜂球を作ってスズメバチを熱殺しますが、西洋ミツバチはそのような手段を持っていないと言われています。しかし、私は西洋ミツバチがキイロスズメバチを熱死?させた(熱殺した)現場を目撃しました。

この写真は2009年7月12日の昼過ぎに撮影しました。ともさんから預かっていた西洋ミツバチの巣箱の入り口の下に蜂球ができているのがわかりますか。

この約1時間後に行ってみると、蜂球は無く、この蜂球のあった下にキイロスズメバチの死骸がありました。

スロー人さんからの情報によると、セイヨウミツバチはニホンミツバチほど熱には強くないそうです。これは「窒息スクラム」と呼ばれていて、集団でスズメバチの腹部を圧迫して窒息死に至らすようです。窒息死まで1時間程度かかるようです。でも、ちょっと見たら同じように見えますね。

西洋ミツバチと日本ミツバチ

現在我が国で養蜂に使われているミツバチは、明治時代に輸入された西洋ミツバチです。西洋ミツバチは、秋のオオスズメバチの襲撃に対する防衛手段を持っていないので、分蜂しても野生では生き延びることは難しいといわれています。

人間が用意した巣箱で家畜として飼われるしか生き延びる手段は無いのが普通です。でも蜜を集める能力は高く、家畜としてはとても優秀です。

西洋ミツバチに比較して、日本の野山に古くから野生として生きている日本ミツバチは、集団でオオスズメバチを熱死させる(熱殺する)対抗手段を持っています。しかし、蜜を集める能力はあまり高くなく、家畜としての価値は低いのが普通です。でも、西洋ミツバチとは違った独特の蜜の味は愛好家の間ではとても人気があります。