とうもろこしの栽培方法(育て方)
イネ科のトウモロコシは原産地が南米のアンデスで、アメリカ人の主食です。コメ、ムギと並ぶ3大穀物です。暑さに強く肥えた土ならどんな土質でもよく育ちます。比較的簡単なトウモロコシ(とうもろこし)の栽培に挑戦してみませんか。
とうもろこし栽培用の土作り方法
野菜栽培の基本は土の準備から始まります。有機農法でやるなら堆肥造りからやりますが、土を選ばないのでどんな土でもかまいません。
草刈りをした草や落ち葉や籾殻や米糠等の有機物を積み上げて、水を掛けておくと発酵が始まります。これを何度も切り返してやります。
堆肥ができたら土と混ぜてトラクターや耕運機で何度か耕してやります。
小規模栽培の プランター楽天 なら市販の土でも十分です。花や野菜用の土として市販されている物をそのまま使っても良いし、それを畑の土と混ぜてもかまいません。
とうもろこしの種蒔きと植え付け方法
まず、トウモロコシを植えるには、高さ10cm程度の畝を鍬で2列以上作ります。マルチを敷く場合は種蒔き又は植えつけ直前にします。2列以上の畝を作るのは、受粉を良くする為です。
4月中旬~5月中旬頃に、株間約30~40cmになるように、一箇所に2~3粒ずつ深さ約2cmに種を蒔きます。
タネ蒔き後は鳥などの食害と土の乾燥を防ぐ為に、不織布などを掛けて、土で押さえておくのが良いでしょう。
食害が心配な時は、ポットで育苗した方が確実です。この場合は本葉2~3枚になったら畝に移して植え付けます。
間引き、土寄せ、中耕、除草、追肥
本葉3~4枚になったら一箇所一本になるように間引きします。間引きは残す苗の根元をよく押さえて、一緒に抜いてしまわないようにします。又は、株の根元をハサミで切ってしまいます。
草丈が40~50cmになったら、化成肥料を1平方メートル当り約30gの追肥をします。この後、株が倒れないように根元に土寄せをしてやります。また、適度に除草もします
この写真はトウモロコシの雄花です。これは一番上にできます。この雄花の花粉で受粉します。トウモロコシの実を見ると種が歯抜けのようになってしまうことがあります。この原因の多くは受粉ができていない為です。
とうもろこしの収穫の仕方
この写真はトウモロコシの雌花、つまり実です。これは途中に何個かできますので、一番上にできたものを残すようにします。そうすると大きいものが収穫できます。下の実は小さいうちに取ってしまう方が良いでしょう。
株元からわき芽が出ることがありますが、これは受粉の点で残しておいた方が良い場合があります。収量にはあまり影響しません。
スイートコーンは収穫してから時間が経つに従って糖分がデンプンに分解されて甘みが減ってきます。「鍋に火をかけてから収穫を!」といわれる程、取りたてをすぐ茹でるようにすると、とても甘いものを食べることができます。
雌しべが変色して茶色になってきたら収穫の適期です。下に倒すようにもぎ取ると簡単に収穫できます。
とうもろこしの品種は一つだけ植えるようにします
トウモロコシは、違う品種の花粉が付くと花粉の親の形質が実に現れます。例えば、スイートコーンにポップコーンの花粉が付くと味が悪くなってしまいます。
よく白色と黄色の実が混ざったとうもろこしを見かけますが、これは二種類のとうもろこしを互いに近くに植えた為です。
自家製で自家消費なら特には問題ないと思われますが、味が悪くなるのでは困ります。できれば遠く離れた畑に違った品種を植えたいものです。でも、近くに他人の栽培しているトウモロコシが無いことを確認してください。
とうもろこしの食害の防ぎ方
カラスなどの鳥の食害を防ぐには、実が膨らみ始めたら、トウモロコシの上に何列かの黒い木綿糸か、黄色い鳥専用の糸を張ると防ぐことができます。
カラスには黄色い色の中身が見えないと言われているので、黄色い網袋で実を包んでしまうのも良いと思います。
タヌキや猪(イノシシ)には、電気柵が良いと思います。タヌキには柵の間隔を狭くして3段にすると良いでしょう。
猿やハクビシンには電気柵でもあまり効果が期待できません。近くに木があるとそれに登ってから侵入されることがあります。