カリンの栽培方法
カリンは梨によく似た固くて香りの良い実を成らせます。普通に食べると渋みがあり、果肉がとても硬いので、利用しない人が多いようです。しかし、咳止めとしてカリン酒にしたり、砂糖や蜂蜜漬けにしたり、ジャムにしたりして利用すると美味しいものです。
カリンとは
カリンは中国原産のバラ科の落葉樹で果実は梨に少し似ていて硬く渋みがあります。花や木は鑑賞用として、果実は 薬用楽天 やジャムなどに利用されています。
春の4~5月頃、紅色の花が咲いて、夏から秋に掛けて果実が大きくなります。果実は球形や少しいびつな球形で、秋には薄黄色に熟します。
熟した果実の表面は薄く油を塗った感じで良い香りがします。芳香剤として使う人もあります。果実は固くて渋いので、あまり利用価値がなさそうに見えます。咳止めとして焼酎に漬けてカリン酒にしたり、砂糖や蜂蜜漬けにしたり、ジャムにしたりするのが普通です。
カリンの育て方(植える場所や肥料)
カリンを植えるには普通の土壌でもかまいませんが、日当たりの良い少し湿気のある場所の方が良いかも知れません。地植えをするのが普通ですが、一度根付いたら特に水やりや肥料をやる必要はありません。特にひどいやせ地の場合は適度に肥料を与えてください。
早く木を大きくしたい場合は、春先頃と花後に油かすや化成肥料や堆肥などを様子を見ながら適度にやってください。
我が家では、カリンを植えた場所が悪かったのか、2度も線虫の被害にあって枯れてしまいました。この場合は、土壌に堆肥を入れたり、土壌を入れ替えたりして対応してください。
カリンの剪定の仕方
カリンの枝は上に上に伸びる性質があります。長く伸びた枝には花芽をあまり付けずに、枝の元から出る短くて太い枝の先に花芽を付ける傾向があります。
実をたくさん成らす為には、長い枝を適度に切って短い枝を多く作ることです。長く伸びた枝を約半分以下に切り詰めます。
日陰になったり風通しが悪くなると思われる場合は、不要と思う枝は元から切り落とします。将来の全体の樹の大きさを考えて、思いきって切ったり残したりします。
剪定時期
カリンの剪定は、他の落葉果樹と同様に、木の葉が落ちている冬の間にします。普通は1月~2月の時期にすることが多いと思います。他の果樹と合わせて同時に行なうと効率良くできると思います。
カリンの病害虫
カリンの木に付く主な害虫は、シンクイムシやアブラムシやテッポウムシなどです。シンクイムシは実の中に入ったり、新芽の先を食べる害虫です。アブラムシは多くの野菜や果樹に付き植物の汁を吸います。他にも春から夏に掛けて、毛虫が葉を食べることがあります。農薬を使わないなら、手で根気よく虫を取る必要があります。
テッポウムシは木の幹などに穴を開けて木の中を食害します。木に小さな穴が開いていて、木くずが外に出ていたら、穴に注射器などで殺虫剤などの薬剤を注入します。
線虫の被害にも注意が必要です。ある程度木が大きくなってから、水不足のような感じになって枯れていきます。