柿の木の剪定と手入れ方法
柿の木を剪定せずに放っておくと、実がたくさん付く年とあまり付かない年があります。上手に剪定をして毎年同じように大きな実がなるようにしましょう。ちょっとしたコツを知っていれば応用が利きます。剪定講習会で学んだことをまとめてみました。
柿の剪定の時期
柿の整枝や剪定(せんてい)の時期は、11月~3月頃に行ないます。それは、柿の木が葉を落として休眠状態になる時期なので柿の木に影響が少ないからです。
葉が付いている時に剪定をすると、樹勢を落とすことになりますので注意してください。
もし、樹勢を弱めて木をコンパクトにしたいのなら、葉が付いている時期に剪定をしても良いでしょう。
柿の剪定と手入れの仕方
柿の木は剪定をしないと、木が茂り過ぎて実が付かなかったり実が付きすぎたりします。柿の実の数を制限する為にも必要な作業です。また、放おっておくと、日当たりや風通しが悪くなり、害虫が発生しやすくなります。
また、柿の木の幹の凹凸を無くしておくことも重要なことです。害虫などから木を守ることができます。
剪定に使用する道具
柿の木を剪定するには、 剪定バサミ楽天 だけでなくノコギリが必要です。細い枝は剪定バサミでも切れますが、太い枝は剪定バサミで切ることが困難です。
特に何年も剪定していない柿の木では、ノコギリは剪定作業には必須の道具となります。
整枝剪定の方法
果実を収穫したり、木の手入れをしたりするのに都合が良い樹形を作ることを整枝といいます。この為に木の枝を切る作業を整枝剪定といいます。
不要と思う枝は枝元から切る
現在の樹形を見て、将来はどのような樹形にしたいのかを決めて、不要と思われる枝は、枝元から切ってしまいましょう。枝を途中から切ると、逆に枝の勢いが増してしまいます。
内側や上に向いた枝は切る
木の内側を向いて上に伸びた枝は、取り除いてしまいます。内側に伸びた枝は日当たりが悪くなっている場合がよくあるので、バッサリと切ってしまいます。
柿は枝先に花をつけるので、段々上の方に実が成るようになります。上に向かって伸びる枝の実は高くて採ることができなくなります。
脚立を使用しなくても収穫作業がし易いように、伸び過ぎた枝は思い切って切り戻しをして高さを低くしましょう。
同じ方向の枝は1つ残して切る
同じ方向に平行に伸びた枝は、日当たりを悪くする原因となるので、どちらか一方を取り除くようにします。場合によっては全て切ることもあります。
結果母枝の先端から3~4番目の芽から結果枝ができます
柿は芽から新梢が伸びて、新梢の真ん中付近から下に花が咲きます。このように花が付いて実がなる新梢を結果枝といいます。
結果枝ができてくる枝を結果母枝といいます。結果母枝は実の成る前年に伸びた枝のことです。一般の柿では、新年の春から夏に成長する結果枝ができるのは、結果母枝の先端から3~4番目の芽までです。
このように、柿の木は結果母枝の先端付近の数芽から出た結果枝に着花するので、たくさんの実をならせるのなら、結果母枝の先端は絶対に切ってはいけません。
逆に、着果させずに新梢を強く伸ばしたい場合は、結果母枝の先端を1/4~1/3程切ってしまいます。切る程度が強い程、残された芽から出る枝が強い勢いで伸びてきます。
果実の数を決める為に剪定します
毎年成る果実の数を適度にする為にする事が剪定の基本です。
結果母枝の数を減らす
柿は実をならせ過ぎると、翌年はあまり実が付きません。毎年同じように実を成らせるには、剪定で 果実楽天 ができる数を適度に減らしてやります。
枝の先端付近の結果母枝の数を適度に減らすように剪定してやります。たくさん密集している結果母枝の中で残したい1本を除いて、その周りの結果母枝を剪定するのが普通です。
もちろん、結果母枝の先端から1つ又は2つ目の芽までを剪定して果実の数を減らす方法でもかまいません。
下側の結果母枝を切る
柿は実が成るとその重さで枝が垂れ下がってきますので、下側にある結果母枝を剪定して除いてしまうのが柿の剪定の基本です。
実際に剪定してみると、なかなか教科書通りにはいきません。毎年剪定をしてみて、その結果を翌年確かめて、段々と上手になっていくものだと思います。まずは恐れずに剪定してみましょう。
大きな枝ごと切り取る
柿の収穫の時に、枝ごと折り取ってしまうのも良い方法です。そうすれば細かい剪定をしなくても適度に実がなるようになります。
柿の木が多い場合は、この方法が一番簡単です。特に高い所に付いている柿は取ることが難しいので、枝ごと切ってしまいます。
柿の木の皮を削って凹凸を無くしておきます
柿の木の皮に凹凸があると、そこに害虫が住みついたり産卵したりするので、皮の表面を適度に削って凹凸を無くしてやります。
つまり、木の肌をすべすべにしておくと害虫が少なくなるようです。私の肌も削ったらすべすべになるのかなあ。ならないでしょう。