行者ニンニク(行者にんにく、ぎょうじゃにんにく)

行者ニンニクは北海道に自生している山菜として人気があります。アイヌ民族が古くから祭祀や薬用や料理等に用いていたことからアイヌネギとも呼ばれています。私は栽培用に売られていた物を入手して育ててみました。その経過をお知らせします



行者ニンニクの特徴

ニンニクよりもアリシンが多く含まれていて、抗菌作用やビタミンB1の効果を持続させる力があるようですが、その有効性は実証されていません。

一般的には、滋養強壮、疲労回復、血圧の改善、視力の向上効果があるといわれています。糖尿病や痛風や生活習慣病や脳梗塞の改善、血液をサラサラにしたり、インフルエンザ等の炎症防止にも効果があるといわれています。

行者ニンニクは含有成分がニンニクに近いので食べた時の感じもニンニクに似て独特の臭いを持っています。

学名 Allium victorialis L.
別名 行者にんにく、ぎょうじゃにんにく、ヒトビロ、ヒトビル、ヤマビル、ヤマニンニク、アイヌネギ
科、属 ネギ科(ユリ科に分類される場合もあります) ネギ属の多年草
原産地 ヨーロッパの高山地帯
繁殖地 北海道や東北に多い、近畿以北の亜高山地帯の針葉樹林や混合樹林帯
繁殖方法 球根や種子で繁殖、不定芽でも増えます。生育速度がとても遅く播種してから花が咲いたり収穫まで4~8年かかります。
葉の特徴 葉は根生で平たく細長い、ニラに比べると、とても幅広です。
花の特徴 初夏に花茎の先に、白色または淡紫色の小花がたくさん付きます。ニラの花に似ています。
有効成分 アリシン、硫化アリル、ビタミンC
利用 5月頃、葉茎を主に食用とします。生のままおひたしにしたり、ギョウザや卵焼きに混ぜてもよい。しょうゆや味噌に漬けて保存してもよい。
その他 成長が遅いのと乱獲で、希少な山菜となっています。

行者ニンニクの写真

行者ニンニクの写真

私が畑で育てている行者ニンニクです。苗を買ってきて植えたばかりですが、早くも花芽が膨らんできました。今年は花が咲いて種を採ることができるでしょうか。(2009年5月10日)

行者ニンニクの花

行者ニンニクの花

行者ニンニクの小さい白い花が咲きました。何となく ニラ楽天 の花に似ているような気がします。種が採れたら種から増やしてみたいと思っています。(2009年5月17日)

行者ニンニクと類似の毒草に注意

行者ニンニクはバイケイソウ、イヌサフラン、スズランによく似ているので、山で採ってきたものは誤食による中毒に注意してください。ニンニク特有の臭いの有無で判別できます。