西洋タンポポと日本タンポポの違い

西洋タンポポと日本タンポポの違い。西洋タンポポは、花の下のガク片が反り返っていて、下を向いているのでわかります。反対にガク片がピタッとくっついていて、上を向いているならそれは日本タンポポです。多年草で日当たりのよい草地に生えます。日本タンポポは最近減っているようです。



タンポポは春になると、中空の花茎を長く伸ばして、舌状花のみからなる黄色または白色の頭花をたくさんつけます。

西洋タンポポは日本タンポポに比べて繁殖力が強いので場所によっては西洋タンポポしか見つけられないこともあります。日本タンポポは貴重な存在になりつつあります。

西洋タンポポの特徴

学名 Taraxacum officinale
別名 たんぽぽ、タンポポ、Dandelion
科、属 キク科、タンポポ属
原産地 ヨーロッパ
生えている所 多年草で日当たりのよい野原や田んぼの畦や草地に生えます。
花の特徴 春から夏にかけて、中空の花茎を長く伸ばして、舌状花のみからなる黄色または白色の頭花をたくさんつけます。
果実 柄がある白色の冠毛がついた小さい実が、風に乗って遠くまで飛び散って繁殖します。
利用 若い葉を食用にできます。レタスやチシャのような、草にしてはクセのない味がします。
効能 肝臓楽天 、胆のう機能の亢進と強壮、利尿、便秘
その他 春の季語となっています

西洋タンポポの花の写真

西洋タンポポの花

キク科の西洋タンポポの花です。よく見かけるタンポポは「西洋タンポポ」です。「日本タンポポ」はガク片(萼片、総苞)が反り返っていないので区別は簡単です。

葉をサラダにして食べてみました。くせのない味でちょうどレタスかチシャのような感じでした。

西洋タンポポは繁殖力が強くて、肥料の多い土壌で日当たりが良いと、とても大きな株になることがあります。1株でも十分な量の葉を収穫できます。

撮影 2002.03.17

西洋タンポポの種子と綿毛の写真

西洋タンポポの種子と綿毛

西洋タンポポの種子と綿毛です。春の花が終わるとタンポポは子孫を残す為、綿毛の力を借りて種子を遠くに飛ばそうとします。今年は少し早いですが初夏の始まりです。

西洋タンポポは春だけではなく、年間を通じて花が咲いて種子を付けるので、この点でも繁殖力が強いと言えます。

タンポポの花の柄を切って、口で噛んで潰してから吹くとプーという音がします。ちょっと慣れないとうまく音が出ませんが、子供の頃よくこれで遊んだものです。

撮影 2002.04.15

西洋タンポポと日本タンポポの違い

西洋タンポポと日本タンポポの違い

この写真は左が西洋タンポポで右が日本タンポポです。

茎と花の接続部分の総苞と呼ばれる所を注目してみるとその違いがよくわかります。西洋タンポポならガク片が反り返っていて、下を向いているのでわかります。

反対にガク片がピタッとくっついていて、上を向いているならそれは日本タンポポです。

また、西洋タンポポは花の数が多くて、ひとつの花びらが小さくて、花の全体の大きさが大きいのが特徴ですが、日本タンポポは花の数が少なく、ひとつひとつの花びらは大きくて、全体の花の大きさが小さい特徴があります。

日本タンポポは春にしか開花しないけれども、西洋タンポポは春から秋まで随時開花して繁殖力が強いのが特徴です。株の大きさも日本タンポポは小さくて、西洋タンポポは大きな株になることが多いです。この点でも繁殖力が違います。

たいていよく見るタンポポは西洋タンポポです。日本タンポポは田舎に行くと見ることができます。とても数が少ないのです。

日本タンポポは昆虫を媒介して受粉を行なわなければならないのですが、西洋タンポポは昆虫で受粉をしないで種を作る事ができます。更に種が小さく遠くまでよく飛ぶので、西洋タンポポの繁殖力が強いのです。