らっきょうの栽培方法と利用方法

ユリ科のらっきょう(ラッキョウ)は独特の強い匂いと辛味を持っています。この匂いはニンニクやニラと同じ硫化アリル(アリシン)です。塩漬けや甘酢漬けや醤油漬けで食べます。薬効が多い健康食品です。



らっきょう(ラッキョウ)の薬効

らっきょうを食べると、ニンニクやニラと同じような効能があります。薬効の高い独特の香りを持つ硫化アリル(アリシン)を含んでいます。

硫化アリル(アリシン)はビタミンB1の吸収を高めて、血液の流れを良くする働きがあります。ラッキョウを食べて身体が温まるのはこの為です。

らっきょうの栽培方法、育て方(土作り)

らっきょうは水はけさえ良ければ、日陰や痩せた土地や乾燥した土地でも簡単に栽培できます。初心者が適当に植えてもまず失敗することはないでしょう。

しかし、植えっぱなしはいけません。放おっておくと、草が生えてきて草に覆われてしまいます。そうなると良いらっきょうは収穫できません。

野菜栽培の基本は土の準備や土を作ることか始まります。 有機農法楽天 でやるなら堆肥作りから始めます。また、土は野菜作りに適した団粒構造や柔らかさが必要です。

堆肥を作る方法のひとつは次の通りです。草刈りをした草や落ち葉や籾殻や米糠等の有機物を積み上げて、水を掛けておくと発酵が始まります。これを何度も切り返してやります。

完熟した堆肥ができたら土と混ぜてトラクターや耕運機で何度か耕してやります。そうすると、野菜作りに適したふかふかの土になります。

小規模の場合やプランターなら市販の土でも十分です。花や野菜用の土として市販されている物をそのまま使っても良いし、それを畑の土と混ぜてもかまいません。

らっきょうの栽培方法、育て方(植え付け)

らっきょうの収穫写真

らっきょうはタマネギと同じユリ科の野菜です。鱗片(実の部分)が肥大化して球状になったものです。

らっきょうは7月頃に植え付けて栽培します。ホームセンターや園芸ショップで買ってきた、らっきょうの鱗片をばらしてから芽を上にして植え付けます。

畝幅は50cm程度、植え付け間隔は5~15cm程度で深さは5cm程度にします。この辺は自分の好みで適当に変えてもかまいません。

植え付けが終わったらジョウロで水をたっぷり掛けてやります。

いや地(嫌地)といって、らっきょうやネギやタマネギを作った後の畑ですぐに同じ種類の野菜を栽培すると、連作障害が起こるので注意します。

らっきょうは種子ができないので、鱗茎で殖やすのが基本的な繁殖方法です。鱗茎や球根を持った植物は一般的に枯れることが少なく栽培し易いのが特徴です。

らっきょうの栽培方法、育て方(中耕、除草、追肥)

2ヶ月に1回程度に除草を兼ねて中耕したり、液肥や化成肥料の追肥をします。肥料をやったら、土をその上に掛けてやると良いでしょう。

虫や動物による被害は、ニラやニンニクなどと同じように、ほとんどありませんので他に何もする必要はありません。主にする仕事は除草です。

らっきょうの収穫

一般的には、植えてから翌年の6月頃に収穫すると大球の物が収穫できます。2回の冬越しをして2年後に収穫すると小玉になります。年数を置く程、玉が小さくなり数が増えます。

私は3年程度してから収穫しました。食べやすい小さい球根になりますが、数が多いので後の処理に手間がかかります。

らっきょうの利用方法(甘酢漬け、醤油漬け)

収穫したらすぐに処理します。明るい光に当てておくと、らっきょうが緑色に変色したり、芽が伸びてきたりしますので、できるだけ早い方が良いでしょう。

一般的には塩漬けしてから甘酢に漬けるのですが、初めからいきなり甘酢に漬け込む方法でも、美味しいらっきょう漬けになります。甘さや辛さも自分流に調整をすることができます。

玉の先端とひげ根部分を切り落してザルに広げて乾かします。下の部分を多く切り取ると、漬かりすぎてらっきょうが軟らかくなる傾向があります。

次に、熱湯消毒したり、綺麗にした容器に、乾いたらっきょうを入れて、甘酢(市販のものでも良い)を注ぎ入れ、好みに応じて鷹の爪を加えます。

その後、冷暗所に置いて、1ヶ月程漬けておきます。醤油に漬ければ醤油漬けになります。お好みの硬さに漬かったら食用にします。ニンニクと同じように、長く漬けておくと柔らかくなってしまいます。適度な硬さになったら食べましょう。硬い方がカリカリとして美味しいものです。