バックホウ(ドラッグショベル)の運転方法

バックホウ(ドラッグショベル)の運転方法はすぐには覚えられません。バックホウの各操作レバーでの基本動作を覚えたら、少しずつ練習しているうちに手足のように自由に使えるようになります。バックホウの運転の仕方について解説しました。

バックホウ(ドラッグショベル)の特徴

バックホウ(バックホー、ドラッグショベル)は油圧ショベルとかパワーショベルとかショベルカーとかユンボとか呼ばれていますが、手前にバケットを引いて使う形式の物の正式名称はバックホウ(Backhoe)です。引いて使う鍬(くわ)という意味です。ユンボというのは元々三菱重工のバックホウの商品名です。

1990年代に社団法人日本建設機械工業会によって、油圧ショベル、パワーショベル、ショベルカー、バックホウ、ドラッグショベル、ユンボ、フロントショベル、ローディングショベル、油圧ブレーカー等の統一名称を「油圧ショベル」と定めたようです。

バックホウの運転レバーはたくさんあり、最初はどれを操作するとどこが動くのか解りにくいものです。しかし、慣れてくると自分の手足のように無意識に動かすことができます。今回はバックホウの運転の仕方について解説したいと思います。

バックホウ(ユンボ)の各部の名称

バックホウの各部の名称 バックホウは、作業する部分が人間の腕のように大きく3つの部分に分かれていて、名称は作業をする先端からそれぞれバケット、アーム、ブームと呼んでいます。バケットが人間の手の平でアームが前腕部、ブームが上腕部に相当します。

バックホウ全体を移動させるには、戦車のようなキャタピラー(クローラー)を使います。このキャタピラーは鉄製のものと表面がゴム製のものがあります。鉄製の方が丈夫ですが、アスファルトの上を移動するとアスファルトに傷が付きますので、最近はゴム製の方が一般的です。

また小型のバックホウでは整地作業や機体の安定に便利なブルドーザーのような排土板が付いているものが多いようです。

バックホウ(ユンボ)の各操作レバーでの動作

バックホウは全ての動作を油圧で行ないます。 クローラー楽天 (キャタピラー)の回転も油圧です。だから暖機運転をして、作動油の温度が上がってから操作します。暖機運転中にバケットやアームやブームや排土板の動く部分にグリスを注入してやります。

バックホウの操作レバーと動作 この写真は三菱 MM20CRの運転席の操作レバーです。機種によっては少し位置が違う場合がありますが、どれも似たようなものです。

運転席の前の中央に2本の前後に動くレバーがあり、右のレバーは右の、左のレバーは左のキャタピラを動かすレバーです。これで機体を前進させたり後退させたりします。左のレバーだけを前に倒すと機体は右回転しますし、同時に右のレバーを後ろに倒すと同じ位置で機体は速く右回転します。

このレバーの操作では特に注意しないといけない事があります。バックホウの上半分の運転席は360度旋回できるので、排土板が後ろにある位置で作業している場合は、前進させるつもりでレバーを前に倒すと、機体は運転者から見て後ろに進んでしまうことです。このような勘違いを防ぐ為には、狭い場所や高い場所での作業は必ず排土板が前になるようにして作業をしたいものです。

左右のその横にあるレバーが、バケットやアームやブームを動かしたり、機体上部を旋回させたりするレバーです。機種によってはその操作方法が異なるものもありますが、一般的にはJISで決められた次のような動作をします。

右側のレバーを前後に動かすとブームを倒したり、起したりすることができます。右側のレバーを左に動かすとバケットに土を入れることができます。これを右に動かすと土を捨てることができます。

左側のレバーを左右に動かすと機体上部を左右に回転することができます。左側のレバーを前後に動かすとアームを上下することができます。

バックホウにはブルドーザーのような排土板がついていますから、バックホウを前進、後退させながら整地することができます。やってみるとわかりますが、前進させながらの整地はとても難しいものです。仕上げには後退させながら整地するのがコツです。また位置を固定して作業をする場合はブレード(排土板)を下げてやると安定して作業することができます。

この他にもアームを左右に動かす為の切替ペダルや走行速度の切替ペダルが付いているのが一般的です。

バックホウ(ユンボ)の運転資格

バックホウで小型特殊自動車に分類されるものについては車検はありません。所有して市町村に登録すれば軽自動車税がかかります。

道路交通法では大型特殊または小型特殊に相当する自動車ということになります。公道を走るのなら、大型特殊か小型特殊の免許が必要です。そうなるとナンバープレートも必要です。市町村への登録も必要となります。自賠責保険も必要です。ここまでする人は少ないでしょう。

バックホウの現場での運転免許のようなものは、労働安全衛生法では「車両系建設機械運転技能講習終了証」です。これが無いと運転してはいけないと言われていますが、自分の敷地の中で個人的な用途に使うのにはこの資格は必要無いと思います。

特殊な機械なので、何の知識も無く使うと危険なので、講習を受けてから使うべきです。建設会社の仕事や自分で仕事を請け負うのならぜひ必要な資格です。

車両系建設機械運転技能講習には機体重量3トン以上と機体重量3トン未満(小型)の2種類の資格があります。私は所有しているバックホウが機体重量3トン未満なので1996年頃、小型車両系建設機械運転技能の特別教育を受けました。この講習は1日で終わりました。実地試験は販売店等で実地技能講習をしたという証明が必要でした。

私は自分のバックホーを持っていましたので、これで実地に練習をしました。販売店もそのことを知っているので証明してもらえました。

小型特殊自動車の種類による公道での運転免許

平成16年7月1日より小型特殊自動車の規格等見直しが実施され、次のように総排気量1500cc以下の項目が無くなりました。

小型特殊自動車免許で運転できる小型特殊自動車

特殊な構造を有する自動車で、車体の大きさが長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下(ヘッドガード等を含んだ高さ2.8m以下)で15km/hを超える速度を出すことができない構造のもの

大型特殊自動車免許が必要な新小型特殊自動車

特殊な構造を有する自動車で、車体の大きさが長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.8m以下で15km/hを超える速度を出すことができない構造のもの

機体重量とは

車両系建設機械から、作業装置(バックホウなら、ブーム、アーム、バケット等)を取り外して燃料、作動油、潤滑油、冷却水等が入っていない質量で乾燥質量とも言います。機体に書いてあります。

機械重量とは

車両系建設機械に作業に必要な作業装置(ブーム、アーム、バケット等)を装着して燃料、作動油、潤滑油、冷却水等が入っている質量で湿式質量とも言います。これも機体に表示されています。