単管パイプとブロックを使った屋外手すりと階段の製作
住宅の出入り口に、単管パイプを使って屋外用の丈夫な手摺りと階段をDIYで製作してみました。単管パイプを土に直接打ち込んで、見栄えの良い接続金具を使うことで、簡単な構造でありながら強度もある手すりを自作することができました。階段はブロックを並べて作りました。
手すりの必要性(製作に至った経過)
現在、病院に入院されている人が退院するに当って、その方の住宅の改修が必要となりました。年齢も若く、まだ要介護にもなっていないので、介護保険制度を利用することができません。
介護などでも使える置くタイプの手すりを購入するとなると、とても高価なので私がDIYで 単管部材楽天 などを買って作ることにしました。屋外なので、雨が掛かるし丈夫で長持ちするものを安く作りたいという事で検討してみました。
手すりを取り付ける場所
ここが手すりを取り付けたい場所とその写真です。掃き出しのアルミサッシのある廊下が入り口になっています。
廊下の床は地上から約45cm高くなっています。また、入り口の所には高さ約15cmの石の踏み台があります。
普通に、この場所に手すりを付けるには、介護業者によると、金属製の階段付きのものだと安くても数万円以上は掛かるようです。
この家の方は収入が少ないので、そんなにお金は掛けられません。私が安く作ってあげるしかないようです。
単管パイプを使った手すりの構想(製作方針)
そこで、ホームセンターなどで販売されている単管パイプ(Φ48.6mm、厚み1.8mm)を使った手すりをDIYで自作することにしました。単管パイプは以前ベランダに屋根を取り付ける場合や屋外のキウイフルーツ用の棚などに使った経験がありますので、なんとか製作できそうだと思いました。
単管パイプを接続する金具(パイプジョイント)には見栄えの良いものと、見栄えをあまり重視していないものがあります。今回の場合は少し値段は張るのですが、見栄えの良い接続金具を使うことで、丈夫で立派なものを作ることができました。
単管パイプを使った手すりの完成写真と製作方法
この写真がほぼ完成した手すりの写真です。強度を増す為に、手すりの下部に見栄えの良い直交した接続金具を使って全ての柱を互いに接続しています。
これがあることで、手すりの強度が格段に良くなっています。また、一番上の手すりも強度を良くする役目もしています。
このような金具を使うことで、単管パイプの端の処理が接続金具で覆われるので見栄えも良く製作も簡単になります。
単管パイプの下部には円錐型の打ち込み先端金具を取り付けて、大型のハンマーで土に直接30~40cm打ち込みました。土はとても硬くてスコップでは簡単に掘れない程でした。
この時、手すり以外の金具を仮組みしておいて4本の柱を打ち込むと、柱の位置や柱の垂直が出しやすいと思います。柱の垂直は早めに修正してください。常に修正しながら垂直に打ち込むのがコツです。
もし、柱が垂直でなかった場合、下部の柱を互いに接続した横の単管の長さを調節すれば、柱を垂直にすることが簡単にできます。
手すりの高さや位置は、入る時と出る時の両方を考慮して決めました。製作途中でも、何回も出入りしてみて決めました。
製作途中で、踏み石の位置を少し手前に修正しました。この時、踏み石の高さと下部の横の単管の高さをほぼ揃えました。
完成後の仕上げなど(コンクリート打ちや塗装)
上記の写真のままでも強度的には問題ないのですが、更に強度を上げる為には、単管を土に埋めた部分をコンクリートで固めることです。土質によって、雨が降った時などに土が柔らかくなるようだと、コンクリートで固めた方が良いでしょう。
最近の単管は錆びにくいので、特に塗装などをする必要はありませんが、全く錆びないわけではありません。更に長持ちさせる為には塗装をした方が完璧です。
完成後に気になった点
上の写真で見て頂くとわかりますが、手すりを支持する金具には自在に回転する部分があり、この部分には多少のガタがあるのです。
この為、手すりを持つと多少動くのが気になりました。これは、この部分にステンレスの針金などを使ってガタを無くす工夫をした方が良いかも知れません。または、木の当てなどをしてハンマーで叩いてガタを無くすこともできます。
単管を使った手すりに後でブロックの階段を作る
手すりが左右の両側にあっても、地上からの高さが45cm近くある室内に、1段15cmの敷石だけでは使い勝手がよくありません。また、高齢者や病気などの人には使いにくいものです。
そこで、簡単に安く階段を作れる方法を考えてみました。この写真のようにブロックを並べただけの3段の階段を製作してみました。
ただブロックを並べるだけなら比較的簡単なのですが、手すりを作る時、ブロックを並べることなど想定していなかったので、実際に作るのは簡単にはいきませんでした。
手すりの横幅の内寸はブロック2枚の横幅78cmより3~5cm程狭く、ブロックを2枚横に並べると入りません。そこでブロックの一部をカットすることにしました。ハンマーでたたいて少しずつブロックを削りました。
上の写真を見るとわかりますが、手すりの奥の方には単管の横棒があります。ここもブロックを避けてやらねばなりません。
最初はブロックを4段にしていたのですが、一番上の段の奥行きが20cmしかなく、使い勝手が良くないので、後で、ブロックは3段にして、一番上の段は奥行き40cmになるようにしました。そうすれば、履き物もうまく置けます。最終的には10cm幅のブロックは18個必要でした。