梅干しの作り方
梅干しは比較的簡単に作ることができます。完熟した小梅を洗ってから塩漬けにします。その後、土用干しをしたらでき上がりです。赤い梅にするには、赤紫蘇を塩もみしてから加えます。減塩も良いのですが、適度な塩を加えないとカビが生えます。
梅を洗ってヘタを取る
梅干しには大きい青梅よりも、完熟した小梅の方が適しています。小梅の方が食べやすいし早く完熟します。
普通の青梅でもできますが、完熟したものが良いでしょう。青梅の場合は、しばらく置いておくと梅が熟してきます。
まず、約2kgの梅を洗います。ふきん等で水気を拭き取って乾燥させます。ザルに入れて水切りをしても良いでしょう。
梅に残っているヘタ(軸)を、爪楊枝などで取り除きます。これを取らないとカビの原因になることがあります。
塩で梅の中の水分を抜く
瓶(カメ)や広口瓶(ビン)などの金属製以外の容器の底に塩をひとつかみ振ってから梅を平らに並べます。その後、梅と塩を交互に入れていきます。
いちばん上には塩を多めにして、その上に落し蓋をかぶせます。塩は約350~400g使います。あまり減塩にするとカビが生える原因になります。
落し蓋の上に梅の量とほぼ同じ重さの重石を乗せます。重石はペットボトルに水を入れたものでも良いでしょう。
2~3日が経過して梅干全体が隠れるくらいまで水分が上がってきたら、上に置いている重石を半分以下に減らします。
塩漬けする時の注意
ゴミなどが入らないように、上からすっぽりとビニール袋をかぶせて涼しい所で保管します。梅が常に梅酢に完全に浸かっている状態にしてください。
減塩の梅干しにする場合は、塩の量を減らすだけではなく、一部の塩の代わりに砂糖やホワイトリカーを使います。この辺はご自分で作ってみて塩と砂糖とホワイトリカーを加減します。
赤紫蘇を入れる場合
赤紫蘇楽天 の葉を約1束、枝から外して水でよく洗ってから水気を切ります。紫蘇の約20%の重さの塩を用意します。約半分の塩を入れて紫蘇があわ立つまで揉みます。
アクを捨てて紫蘇をよく搾ったら、残りの塩を入れてもう一度よく揉んで紫蘇を硬く搾ります。これに梅酢を混ぜてから紫蘇を容器に戻します。これを梅と混ぜてやると梅が赤く発色します。
梅の土用干しをします
梅雨が明けた頃の晴天が続きそうな日に、竹製のザルに梅を適当な間隔をあけて並べて、直射日光に当てて「土用干し」をします。
時々、梅を裏返しにします。夕方には屋内に取り込み、梅酢の入った容器に梅を漬け戻します。
次の日、同様にして干して、そのまま夜も干したままにします。夜間は屋内か屋根の下で干します。
土用干しの後の処理(梅干しと梅漬け)
3~4日間、適度に乾燥させたら、土用干しは終了です。そのまま密閉できる保管容器に取り込みます。このように乾燥させた物を梅干しと言っています。
土用干しした梅を元の梅酢に戻す方法もあります。このように梅酢に漬けた物を、梅漬けと言います。私の子供の頃、親は梅漬けにしていました。
梅の土用干しをする理由
梅の土用干しは何のためにするのでしょうか。それは、直射日光の強い紫外線での殺菌と、太陽の熱線で水分を飛ばすことで、長期保存が可能な梅にすることができるのです。
水分を飛ばすと濃い塩分の梅となり、梅の酸との相乗効果で、相当、長期間の保存が可能になります。場合によっては10年も20年も保存が可能です。
その他の理由としては、土用干しをすることで、梅の皮や実を柔らかくしたり、発色を良くしたり、風味を増したりする効果があります。
梅干しの保存
冷暗所、または冷蔵庫で保管します。干し上がったらもう食べることができますが、長く置くとまろやかな味になってよりいっそう美味しくなります。