ノミと彫刻刀の特徴と使い方
木に角穴を掘ったり木の表面に飾りなどを彫ったりするにはノミや彫刻刀が手軽です。最近では電動工具が普及してきて、DIYでもノミなどを使う機会が減っていますが、ノミや彫刻刀を用意しておくとちょっとした木の加工には便利なものです。
ノミの特徴と使い方
この写真のような形をしたもので、木の加工の時、手の力で穴を掘ったり彫刻をするのに使う工具をノミと呼んでいます。
最近はDIYではあまり使わなくなった 木工具楽天 ですが、ちょっとした角穴などを掘るのには便利な道具ですので、1つは持っていても良いでしょう。
この写真で左上が刃先になります。上側のものが刃裏を見たもので、下側のものが刃表側から見たものです。柄の所を持って、かつら側を金槌でたたいて使用します。
ノミは主に大工さんがほぞ穴などの加工に使うもので、比較的大きな穴を掘るのに使います。木像などを彫る時にも使うことがあります。
彫刻刀の特徴
彫刻刀も小型のノミに似ていますが、金槌でたたくことはありません。手だけの力で木を掘る(彫る)のに使います。一般的によく見るのは、版画を彫る時に使う場合です。
穴を掘ると言うよりも、木の表面を彫って飾りなどの細かい表現をするのに使う事が多いと思います。
その為、刃先がノミに比べて小さくて、丸みを帯びたものやV字形などの角のあるものなど様々な形状の刃が用意されているのが特徴です。
彫刻刀の使い方
彫刻刀の使い方は、片手ではなく、両手で使うのが普通で安全な使い方です。柄の握り方は彫刻刀の種類によって様々です。
この時、別の手の親指や人差し指を必ず刀身に添えて両手で保持します。このようにすれば、彫刻刀の細かい動きを正確にコントロールすることができます。また、刃が前方向に行き過ぎることがありませんので安全です。
ノミや彫刻刀の刃の研ぎ方
ノミの刃の研ぎ方は、柄の部分より少し下の部分を右手で支えて、刃裏の部分を左手で押えます。刃先が丸くならないように真っ直ぐに刃表部分を砥石に当てて動かします。
ノミは切れ刃の両端、つまり耳の部分が鋭利になるように仕上げるのがコツです。ノミの刃裏は平らな平面になるように慎重に研ぎます。
彫刻刀も研ぎ方はノミと同様ですが、丸形のものやV字形の角のものは、刃裏は研げないので、刃表だけを砥石で研ぎます。場合によっては小さいヤスリを使って刃裏を研ぐこともできます。平たい刃のものは刃表も刃裏も両方共砥石で研ぎます。
ノミや彫刻刀の手入れ方法
ノミや彫刻刀などの刃の部分は鋼鉄製ですので、手入れが悪いとすぐに錆びてしまいます。使った後は、機械油などを刃の部分に塗って、紙や布などで刃先の部分を巻いておきましょう。
このようにして保管すると、錆びを予防できるし、刃先を保護していますので、何かが当って刃こぼれしたりするのを少しでも防ぐことができます。また、刃先が直接露出していないので安全です。
その後、乾燥した定位置に保管しておくと、使う時に探す手間が省けて便利です。工具を探すのに時間が掛かると工具を使う意欲が削がれてしまいます。