ニンニクの効用
ニンニクはよく効くけれども、あの臭いがどうも苦手という人も多いと思います。ニンニクの独特の臭いの成分のアリシンに優れた効能があるといわれています。アリシンはビタミンB1を体内に長く留まらせる働きがあります。
ニンニク利用の歴史
何千年もの昔から、ニンニク(にんにく、大蒜、ガーリック、Garlic)は中国やエジプトでは滋養強壮や香辛料として利用されてきました。日本に伝えられたのは約2,000年前で、古くからその薬効は多くの人に知られ利用されてきました。現在ではキムチや料理や薬としても利用されています。
ニンニクの臭いの元はアリシン
ニンニクの臭いの成分の アリシン楽天 には優れた効能があるといわれています。一方、体内の糖質を燃焼させる時に必要なのはビタミンB1ですが、このビタミンは水溶性ですので、体外に出て行きやすいのです。
アリチアミンはニンニクのアリシンとビタミンB1が結合したもので、これは体内に長く保持できてビタミンB1を利用しやすい状態とすることができます。
最近、無臭ニンニクがありますが、ニンニクは臭いの成分のアリシンに優れた効果があるので、これはアリシンが少なく効果に疑問が残ります。試してみないと何とも言えません。
ニンニクの成分
アリシン | ニンニクの中のアリインにアリナーゼ酵素が働いてアリシンができます。このアリシンはビタミンB1と結合してアリチアミンになります。 |
---|---|
スコルジニン | 基礎代謝を高め脂肪燃焼を促します。細胞の活性化、血行促進、発汗利尿作用、血中コレステロールの低下作用があります。 |
ゲルマニウム | 微量のミネラルで自然の食品に含まれているものは有用です。 |
メチルアリルトリスルフィド | 血液の凝固を防ぎ、脳卒中や心筋梗塞など血栓症を防ぎます。血液をサラサラにします。 |
アホエン | アリシンを加熱してできる物質です。血小板凝集抑制作用、抗菌作用があります。 |
ニンニクの基本的な効能
- 血液の粘度を下げてサラサラ状態にします
- 血管を拡張して血液の循環を良くします
- アリシンが脂質と結合すると脂質アリシンという物質ができ、赤血球を増加させる作用があります
- 抗菌、消炎、殺菌作用があります
ニンニクのさまざまな効果
- 血行促進、疲労回復効果
- アリシンは血管を広げて血行を良くし、細胞組織を活性化し、疲労を回復し、精力を増進します。血圧を下げたり、コレステロールを下げる効果もあります。
- 糖質代謝効果
- ニンニクに含まれるアリシンとビタミンB1が結合してできるアリチアミンは、強力な糖質代謝をして糖尿病を防ぎます。、またアリシンはビタミンB6と結合して膵臓の働きをよくします。
- 滋養強壮、老化防止効果
- ニンニクの滋養強壮の効能は有名ですが、性腺ホルモンを刺激するなどの作用も知られています。
- 赤血球を増加させる作用で、新鮮な血液を身体に送り細胞を活性化させ、血管内の新陳代謝を促進して、老化を防止します。
- ガン予防効果
- ニンニクには体内の自然治癒力を高め、ガンを予防する成分が含まれていることが知られています。
ニンニクの利用方法
カレーを作る時に、丸ごと1個入れると、ニンニクの臭いは全くせず、食感はじゃがいもが崩れた感じになり美味しく食べられます。
「ニンニク醤油漬け」や「ニンニクの砂糖漬け」や「ニンニクのらっきょう酢漬け」を作り置きするのも簡単です。これらは火を通さないので、臭いは残りますが ビンに作り置きして適宜に食べれば健康増進効果があります。
私は子供の頃から、ニンニクをらっきょう(ラッョウ)の酢に漬けたものを父が作っていたのでよく食べていました。今でも時々食べています。これは刺激が無く効果があります。臭いはきついです。でも、最近は無臭ニンニクが多いので臭いは少ないようです。
ニンニクの食べ過ぎに注意
ニンニクが身体に良いといっても食べ過ぎには注意しましょう。一度にたくさん食べると胃の粘膜を痛めたり激しい下痢をしたり、貧血や視力が低下することもあります。1日に1~2片程度にしておきましょう。
食べ過ぎては元気になるどころか本当に胃潰瘍になったり、下痢になって返って痩せることがあります。特に生のニンニクは刺激が強いので注意します。
ニンニクは抗血液凝固作用があるので、もし大量摂取する場合は、血液凝固防止薬のワルファリンカリウム(ワーファリン)との併用は絶対避けてください。