根菜類調理のコツ(人参、ジャガイモ、牛蒡、大根、里芋)
NHKのためしてガッテンで根菜類を美味しく食べる調理のコツを放送していました。一般的に根菜類は皮とその周辺に甘味や栄養成分が多いものです。根菜類の調理のコツなどを要約しましたので紹介します。
ニンジンを美味しく食べるコツ
ニンジンは根の切り口の芯の部分が細いものが美味しいのです。また、人参は外側の部分が芯に近い部分より美味しくて栄養豊富です。皮に近い部分を捨てないようにしましょう。
ニンジンの根の芯の部分は水分や養分を葉に送る部分で、ニンジンの根の外側の部分は葉で光合成により作られた栄養分を蓄えておく部分です。芯の部分が細くて、外側の部分が大きければ、栄養や甘みが強い部分が多く美味しいのです。
市販されているニンジンは、土つきのもの以外は皮がついていません。今まで皮だと思ってむいていた部分は内鞘細胞です。この部分には、人参全体の平均に比べてカロテンが2.5倍、ポリフェノールが4倍、グルタミン酸が1.5倍も多く含まれています。
市販のニンジンには皮が無いので、保存するにはポリ袋で密封して野菜室へ入れます。
ジャガイモを甘くするコツ
ジャガイモは低温で貯蔵すると甘くなる性質があります。これを利用してジャガイモの甘みを増す方法は次のようにします。ポリエチレンの袋等に濡れタオルを敷いて、ジャガイモを新聞紙で包んで入れます。
きっちり密封したら冷蔵庫のチルド室(約0~2度C)に入れて保存します。約半月後には糖度が2倍以上になるそうです。保存期間は長くても1ヶ月以内にしましょう。
こうしてできた甘いジャガイモは糖度が高く、焦げやすいので揚げ物には向きません。澱粉が減っていて煮崩れしにくいので、煮物に向いています。
低温 糖化楽天 とは、ジャガイモを低温にすると寒さで凍らないように、芋が自身を守る為、デンプンを分解して糖に変えることです。
ゴボウを美味しく食べるコツ
ゴボウも皮に近い部分が美味しいので、土つきがお勧めです。調理はタワシで汚れを落としてから行ないます。従来、アク抜きをしていたのは、実は旨み成分を捨てていたのです。アクだと思われていた成分はポリフェノールでした。ポリフェノールは活性酸素の発生を抑える働きがあり、抗酸化作用があります。
ゴボウのあく抜きは全くの無駄ではなく、仕上げを美しく見せたり、上品な味に仕上げたい場合有効です。ゴボウの香りや風味は皮やその周辺に多く、旨みのグルタミン酸の量は中心部より皮の近くの方が約1.6倍多いのです。
スイカのように甘い大根おろしの作り方
大根の上部の中心部を使って作った大根おろしを弱火で約10分間加熱します。甘みを作る酵素は50~70度Cで働くのでその温度帯を長く保つようにゆっくりと加熱します。
もし、辛い大根おろしを作りたい時はその反対に、大根の下部分を皮ごとすりおろします。
サトイモを甘くしてアイスクリームに
サトイモを使って今までに無い変わった味のアイスクリームを作ることができます。今回は、牛乳や生クリームを使いません。
サトイモアイスの作り方(4人分)レシピ
- サトイモ(200g)を皮ごと30~40分間蒸します。
- 温かい間に水に浸けてサトイモの外皮を手でむきます。
- マッシャー等で芋を潰して砂糖(40g)を加えて混ぜ合わせます。
- 水(大サジ3杯)、レモン汁(小サジ1杯)、塩をひとつまみ入れて、更によく混ぜます。
- 適当な容器に入れ替えて冷凍庫で3~5時間冷やして凍らせます。
水の代わりに牛乳や生クリームを入れても美味しくできます。凍らせる前でも美味しいそうです。工夫して色々な味に挑戦しませんか。