サトイモの効用(里芋の栄養と利用方法)

サトイモ(里芋)は、サトイモ科の食用の植物です。熱帯のインドネシアの原産です。普通は茎の地下部分(塊茎)を食用としています。また、葉柄もズイキと言って食用になります。山芋と比べて里で栽培されることが多く里芋という名が付いたそうです。



サトイモとは、里芋の葉の写真

サトイモの葉

熱帯や東南アジアで主食になっている タロイモ楽天 類の仲間です。東南アジアから日本に伝わったのは古くて縄文時代です。

山芋と比べて、里で栽培されることから里芋という名が付いたようです。水分が多くて粘土質の土壌で日当たりが良ければ比較的簡単に栽培ができます。

秋頃に掘り取って収穫します。調理は煮物の材料として一般的によく使われています。大きな親芋と共に、子芋、孫芋がその周りにたくさんできるので、子孫繁栄の縁起物となっています。

サトイモの栄養成分、塊茎の写真

サトイモの塊茎

サトイモは低カロリーで食物繊維が豊富です。煮ると柔らかくてヌメリがあります。栄養成分のムチンに似たようなものには消化促進作用があると言われています。また、ガラクタンには免疫力向上の作用があります。

どんな食品にも、それぞれ固有の成分があり、そのどれに健康効果があるのかわからないことがあります。美味しく食べられて健康になれるのなら、それはとても幸せなことです。長寿だった祖母が好きでよく食べていた芋です。

生ではえぐ味があり、渋みが強いので、普通、生では食べられていません。加熱してタンパク質を変質させて渋みを取っています。

サトイモの調理方法

サトイモは煮物には使いやすいものです。工夫すればどんな煮物にでも使えます。

里芋のレンジで作る煮っころがし(材料2人前)

里芋---4~5個、だし---1/2カップ、味噌---大さじ2/3、ミリン---大さじ1/2

里芋は食べやすい大きさに切って塩で揉んでから水で洗ってぬめりを取ります。耐熱容器に入れて、だしと味噌とミリンをからませます。ラップをしてレンジで約1分半加熱します。これを一旦取り出して煮汁をからませてから更に約30秒レンジで加熱します。

里芋と厚揚げの簡単煮(材料2人前)
里芋---5~6個、厚揚げ---1~2個、ショウガ(せん切り)---1片、サヤインゲン---5~6本、だし---1カップ
里芋は皮をむいて一口大に切ります。厚揚げは熱湯をかけて油を落としてから食べやすい大きさに切っておきます。サヤインゲンは塩を入れた熱湯で茹でてから薄切りにしておきます。
鍋にゴマ油とショウガを中火で熱し、里芋、厚揚げを炒めます。全体に油が回ったら、だしを加えます。再び煮たったら落とし蓋をして、少し火を弱めて15~20分煮ます。蓋を取って火を強めて汁気が少なくなるまで煮ます。器に盛ってからサヤインゲンを散らしてでき上がりです。

サトイモの洗い方と皮のむき方

里芋を素手で洗うと手が痒くなります。これは芋等にシュウ酸カルシウムが結晶状態で含まれている為です。その為、芋を洗うには工夫が必要です。

サトイモ洗って皮も一緒に取り除くには、皮が付いたままのサトイモをバケツに入れて水を入れます。適当な板を突っ込んで左右に回してやります。そうすると、サトイモ同士がこすれて皮が簡単に剥がれます。

私が子供の頃、サトイモを羽根車が付いた円筒状の木の入れ物に入れて、川に持って行って水車のように回して洗っていました。暫くそのまま川の中に置いておくと、綺麗に皮が剥けていました。面白いやり方ですね。

先に茹でてから皮をむく方法

少し手が熱いのですが、サトイモを皮のまま鍋で2~3分間茹でてやります。熱いままの状態でキッチンペーパー等で押さえてやると、ツルッと皮を取ることができます。