昆布の栄養と使い方(水出し昆布の作り方)
昆布は食べた脂肪の吸収を抑える効果があります。また、アルギン酸、フコイダン、フコキサンチンなどの栄養成分も多く、料理の出汁として古くから使われてきました。NHKで放送された内容を要約してみました。
昆布の栄養成分
- アルギン酸、フコイダン
- 昆布の水溶性 食物繊維楽天 (粘質多糖類)に相当する部分です。脂肪や糖やコレステロールなどの吸収を抑えて排出させる効果があります。また、腸のぜん動運動を起させる効果もあります。
- 豊富なミネラル成分
- 一般に海草に多く含まれている、カルシウムやマグネシウム、鉄、セレン、ヨウ素が昆布には特に豊富に含まれています。
- フコキサンチン
- フコキサンチンとは、カロテノイドの一種で昆布の茶色い成分です。昆布の他に、ひじきやワカメなどに含まれています。フコキサンチンは活性酸素を除去効果があります
- グルタミン酸
- 昆布の旨み成分の主なものはグルタミン酸です。グルタミン酸はチーズにも多く含まれています。尚、出汁の旨み成分で有名なイノシン酸は、煮干しやカツオ節に多く含まれています。
昆布のダイエット効果
昆布は野菜と同様に低カロリーの食品です。アルギン酸やフコイダンなどの食物繊維が、腸の中で食べた脂肪分とくっついて便となって出て行きその吸収を抑えます。
昆布の肌の老化防止効果
昆布は光合成をして栄養成分を作っているので日光が必要です。しかし、同時に紫外線から昆布を守る為、フコキサンチンを合成してその役割をしています。
フコキサンチンやアスタキサンチンを食べると身体の中の活性酸素を消去してくれて、肌の老化防止に効果があります。
昆布の見分け方と水出し昆布(昆布水)の作り方
昆布の旨み成分を効率良く使うには、水出し昆布を作ることです。これにはダシ昆布を使います。つまり、羅臼、利尻、日高昆布を使います。煮昆布はこの用途には向いていません。
日高昆布はダシにも煮昆布にも両方の用途に使えます。キザミ昆布というものが売られていますが、酢を使ってある物はこの用途には向いていません。
ダシ昆布の見分け方として、一般的に昆布の形が平たいものはダシ昆布で、細くて薄くて長いもののは煮昆布です。
水出し昆布の作り方は、昆布をはさみでできるだけ細かく(約1mm幅に)切ります。切る時に割れる場合は霧吹き水で湿らしておくと切りやすくなります。
約10gの昆布に水1リットルを入れます。その後、冷蔵庫で一晩寝かしてでき上がります。保管可能期間は冷蔵庫で約1週間です。昆布水を使い切った後、もう一度水を注げば再度水出し昆布を作ることができます。
昆布水をそのまま飲んでも、ほとんど味はありません。しかし、旨味はたっぷりと出ています。この方法で昆布水を作ると変な味や粘りが出にくく、昆布の断面が多いので旨味が良く出るとのことです。
水出し後に残った刻み昆布でオリーブだれを作る
水出し昆布を使った後の刻み昆布に、オリーブオイルをたっぷり注いでよく混ぜます。一晩寝かせれば旨味たっぷりのオイルができ上がります。保管可能期間は冷蔵庫で約3週間です。オリーブオイルを足しても使えます。
昆布酢の作り方
前記の刻んだ、だし用昆布(10g)を酢(400ml)に漬ければ出来上がりです。昆布を酢に漬けることで酢がまろやかになります。酢の物やピクルスや肉料理や魚料理にも使えます。