ウコンの効用(ウコンの薬効と利用方法)
ウコンはショウガ科ウコン属の多年草で、香辛料や着色料や生薬として用いられています。普通のウコンは秋ウコンとも言い、春ウコン(キョウオウ)や紫ウコン(ガジュツ)とは別物です。
ウコンの根茎の写真
近所の人が収穫したウコンを干していたので、写真に撮らせていただき、ウコン茶を飲ませてもらいました。
それはそれは、大変苦い味でお世辞にも美味いとは言えない味でしたが、飲めないことはありませんでした。
ウコンの クルクミン楽天 という成分は弱った肝臓の働きを回復させる効果があります。
また染料や着色料としても用いられ、カレーが黄色いのは秋ウコンのターメロンという成分です。タクアンを色付けする黄色はウコンから取り出されたものです。
撮影 2004.11.28 場所 小田郡矢掛町
ウコンの薬効
ウコンの黄色い色素成分はクルクミンです。クルクミンの薬効は胆汁の分泌を促進したり、健胃等の効能があります。
その他の薬効として、ターメロンは胆汁の分泌を促進する作用と、寄生虫アニサキスの成長を抑制する作用があります。シネオールは防腐効果があります。
酒をよく飲む人は肝臓に効果がある為かよくウコンを摂取しているようです。でも、あの苦さはなんとかなりませんかね。
ウコンの利用方法
ウコンの地下茎を水洗いして皮を取ります。薄くスライスしてから天日で十分乾燥させて細かく砕いて使用してもよいし、生のまますりおろして、お湯を注いでお茶にしても良いと思います。
この写真はウコンの根茎を薄くスライスして天日で干しているところです。竹製の唐箕(とうみ)と呼ばれるものを使って干しています。この後、ミキサーで粉にすると使いやすいと思います。
ホワイトリカーと砂糖に漬けてウコン酒にすることもできます。材料は生ウコンのスライス500g、ホワイトリカー1.8リットル、氷砂糖300gですが、好みに応じて量を加減します。
カレーに使っているのはウコンの香辛料と色です。キゾメグサの別名があるように、大根の漬物のタクアン等の黄色の着色料としても使われています。
ウコンの栽培方法
ウコンは元々熱帯アジア原産なので寒さには弱いのです。日本では沖縄や南九州でよく栽培されていました。この為、寒い地方での栽培は少し難しいかも知れません。
生姜(ショウガ)の栽培と同じように、やや湿り気のある土に堆肥や腐葉土、鶏糞、油かす等の有機質肥料を混ぜてやります。4~5月頃にウコンの根茎を株間約50cm、覆土約5cmに植えつけます。
育つと生姜に似た葉が出てきて、根茎(芋)が大きくなってきます。寒さに弱いので11月頃までに掘り取って収穫します。根茎は寒さに弱いので暖かいところで保管します。
ウコンの種類と特徴
ウコンにはあまり種類がないようにも思えますが、次のように色々な種類があります。特徴を理解して上手に使いましょう。
- 春ウコン
- キョウオウ(姜黄)とも言い、漢方として昔から利用されてきました。苦味と辛味が強く、精油成分やミネラルが豊富で、健康増進には良いと言われていますが、食用には適しません。初夏にピンクの花が咲きます。
- 秋ウコン
- 普通ウコンと言えば秋ウコンで、食品としてや調理用として多く利用されています。秋に白い花が咲きます。
- 紫ウコン
- ガジュツとも言い、ピロリ菌に効くと言われ、健胃と抗潰瘍効果があると言われています。非常に苦いものです。
ウコンを利用する上での注意(副作用)
ウコンには薬効もありますが、これを大量に摂取すると毒となる場合があります。急性黄疸や肝硬変や胆嚢炎や妊娠中や消化性潰瘍の場合は控えてください。
酒飲みの人が肝臓に良いからと、ウコンを大量に摂り過ぎるのは良くないということです。気をつけてください。