キクイモの効用(キクイモの薬効と利用方法)
キクイモ(菊芋)は、キク科ヒマワリ属の多年草です。草丈が1.5~3m以上にもなり、菊かヒマワリに似た黄色い花が9~10月に咲きます。茎や葉に小さな刺があり繁殖力が強く栽培はとても簡単です。
キクイモの花
これがキクイモの花です。菊のようなヒマワリのような花が咲きます。原産地は北アメリカ北部です。日本に初めて伝来したのは江戸時代末期です。
第二次世界大戦中に加工用や食用として栽培されたものが野生化したものもあります。
とにかく草丈が3m以上にもなることから、広い場所で、上に伸びても良い場所を選んで植えましょう。
キクイモの塊茎
菊芋の主成分は食物繊維と難消化性の多糖類の イヌリン楽天 で、生の菊芋には約15~20%のイヌリンが含まれています。
塊茎を見た感じは、形状が生姜(ショウガ)にそっくりです。この写真は父がショウガと間違えて植えたものを収穫したものです。
食感はジャガイモに似ていますが、デンプンはほとんど含まれていないようです。
菊芋の薬効
菊芋のイヌリンは消化されてキクイモオリゴ糖となります。オリゴ糖は腸内で善玉菌の餌となり、腸内の善玉菌を増やす効果があります。
菊芋は低カロリー食品なので、健康食品やお茶などとして加工され市販されています。
菊芋は「天然のインスリン」とも呼ばれていて、血糖値を下げる効果があるようです。糖尿病の人は積極的に摂ると身体に良いと思います。でも、全体の摂取カロリーには注意してください。
菊芋の利用方法
塊茎を食用としますが、形状がショウガのようにでこぼこ(凸凹)しているので、洗ったり、皮を取ったりするのがやり難くて面倒な作業となります。
料理するには、普通はバター焼きや天ぷら、スープ、味噌漬け、煮物等にします。味や食感はジャガイモによく似ています。
簡単にたくさん収穫できるので、人間が食べるだけでなく、家畜の飼料として利用したり、果糖の原料にもしているようです。
菊芋が入手できるのは収穫期の11月下旬頃から3月頃までです。4月頃になると、芋から芽が出てきますので、長期には保存がしにくいようです。
菊芋の天ぷらの作り方
菊芋をよく水洗いして、ついている土を取り除きます。菊芋の皮をむいて厚さ約5mm~1cmに薄く切ります。薄力粉をまんべんなくつけて中温の油で表面に軽く色が付く程度に揚げます。
菊芋の味噌漬けの作り方
菊芋をよく水洗いして、ついている土をよく取り除きます。面倒ですが、菊芋の皮をむいて薄切りにします。水で少し薄めた味噌を、薄切りにした菊芋にまぶして1日以上置いて食べます。菊芋独特の土臭さが少し減ります。
菊芋の栽培方法
菊芋は乾燥に強く、太陽がよく当たる場所ならば栽培はとても簡単です。背丈が3m以上にもなるので、植える場所は広くて、上に伸びても問題のない場所にします。
植える場所を間違えると、背丈が大きくなり過ぎて後で大変なことになりますので、よく考えてから植えてください。また、繁殖力が強いので、残った芋から翌年も生えてきます。増えすぎて困らないようにしましょう。
菊芋の収穫方法
花が咲き終わって、茎が枯れた後、11月下旬頃から3月頃まで収穫できます。一度にまとめて収穫すると、収穫量がとても多いので、保管場所に困ります。必要な量だけ収穫をする方が良いでしょう。