わさびの効用(ワサビの成分と利用方法)

山葵(ワサビ)は、アブラナ科ワサビ属の多年生の水生植物です。本ワサビの原産地は日本です。独特の強い刺激性の香味があり、にぎり寿司やお茶漬けとしてよく使われています。



ワサビの写真

山葵の画像

この写真は私が試験的に育てているわさびです。杉林の谷の地表水が流れている近くに植えてみました。植えてから2年目です。昨年の夏に大きなヒョウが降って葉をやられてしまいましたが復活しました。

流水のある所ではないので、自生しているワサビに近い植え方です。落ち葉が積もっていますが、土は砂地です。

来年には株分けをして増やす予定です。やはり、根茎を大きくするには流水のある所に植えなくてはならないようです。来年はやってみようと思っています。

撮影 20010.04.04

わさびの花の写真

ワサビの花の画像

私が育てている山葵の2箇所に初めて花が咲きました。小さくて白い花弁は4枚で、雄しべが6個あるように見えます。とてもかわいらしいものです。

ここは狸や猪がよく出る場所なのですが、狸や猪はワサビは食べないと思いますが、どうなんでしょうか。いまのところ大丈夫なようです。

撮影 20010.04.04

ワサビの有効成分と薬効

ワサビに含まれているシニグリンが、ワサビをすりおろすことにより、酸素に触れて、細胞内の酵素と反応して、アリルイソチオシアネートに変化して辛味成分となります。これは独特の辛味と共に殺菌効果もあります。

最近の研究では、ワサビには 骨粗鬆症楽天 の予防効果や老化の防止や疾病予防の効果もあるようです。

ワサビの利用方法

日本では古くから、ワサビの根茎を日本料理の薬味としてにぎり寿司や刺身、お茶漬け、蕎麦等を食べる時に使われています。殺菌効果があるので、にぎり寿司や刺身のように生ものと一緒に食べると良いのです。

ワサビを生のままかじるとあまり辛くはありません。ワサビは酸素に触れなければ辛味ができて来ないものです。サメの皮で作られたおろし器は細胞を細かく潰すことができるし、金属を使っていないのでおろし器としては最良と言われています。

ワサビの辛味は揮発性のものが多いので、すりおろしてすぐに使うのが良いのですが、辛味を抑える為に敢えて少し置いたり、醤油と混ぜたりすることもあります。

ワサビの葉や茎や花をおひたしにすることもできます。また、葉や茎を醤油漬けにすることもできます。これは保存できるので、お茶請けや料理の付け合せ等に利用されています。その他には天ぷらにすることもできます。

ワサビの醤油漬けの作り方

材料は、ワサビの葉や茎を約100g、食塩を小さじ1杯、醤油を約50ミリリットル、みりんを大さじ1杯、砂糖を大さじ1杯、だしの素を少々です。味は好みで変えてください。

ワサビの栽培方法

ワサビの主な栽培の方法は、水ワサビ(沢ワサビ)と畑ワサビです。一般的に知られている水ワサビは、豊富な流れる水の中で栽培されています。

畑ワサビは文字通り畑で栽培されているもので、全体に小形で葉や茎を加工したりして食用にします。水ワサビと畑ワサビは元々区別はなく、育つ環境によって育ち方が違うのです。

水ワサビの根茎は大きくなりますが、畑ワサビや自生しているワサビの根茎はあまり大きくなりません。これはワサビが根から出して周辺の土壌を殺菌しているアリルイソチオシアネートの影響です。

一般的に植物は根に様々な菌を住まわせて成長しているので、根の周りに菌が居ないと成長が阻害されます。ワサビも自分の出すこの物質によって土壌が殺菌されて大きくなれないのです。

水ワサビは、常に流れている水と砂のような土壌でアリルイソチオシアネートの影響を少なくしているので大きく育つのです。豊富で綺麗な水(10~18℃)と砂地と日除けが水ワサビの生育の条件です。

市販のワサビ製品

家庭用として、粉ワサビやチューブ入りの練りワサビが市販されています。一般的に、この原料には西洋ワサビが使われ、着色剤で緑色にしているようで、このようなものは本ワサビを全く使っていません。

本ワサビの量が50%以上の場合は「本ワサビ使用」と表示され、50%未満の場合は「本ワサビ入り」と表示されています。

このような分かり難い表示は消費者をだますようなものです。練りワサビにはワサビのヒゲ根を使っているそうです。