ハスの実の栄養と利用方法
食用や鑑賞用のレンコンの花の後には、シャワーヘッドのような花托にハスの実が蜂の巣状に付いています。これは緑色から白くなった時期に生で食べることができます。ちょうど、生のサツマイモやトウモロコシのような食感で、少し苦味がありますがなかなか美味しいものです。
シャワーヘッドのような花托に付いたハスの実
食用又は鑑賞用のレンコン(蓮根)の花の後には、この写真のようにシャワーヘッドのような蜂の巣の形をした柔らかい花托の中にハスの実(蓮子)ができています。
初期の頃は実の色が淡い緑色ですが、次第に白くなり、黒みを帯びてきます。
このハスの実は食べることができます。未熟な物は柔らかくてなかなか美味しいものです。
食感は生のままのサツマイモやトウモロコシのような感じで甘みと苦味や渋みが少しあります。
ハスの実(単体)
この写真がどんぐり(椎の実)の形に似たハスの実だけを取り出した物です。左の物は少し熟してきて黒みがかっています。生で食べることもできますが、電子レンジで破裂しない程度に加熱したら甘さが増して美味しく食べられます。
右上の物はまだ黄緑色が残っています。この頃までが生での食べ頃です。
右下の物は受粉しなかったハスの実で、中には実が入っていませんが、皮だけを食べることができます。あまり美味しくはありません。
ハスの実を割った写真
ハスの実を食べる時は、左の写真のように外の皮を取ります。中には緑色の芽(芯、蓮心)がありました。外皮は少し固めですが手で取れます。この芽は苦味が強いように感じました。
右の物は実を割っただけで、未だ外皮が付いています。熟すとこの皮の中に薄皮があるのですが、この写真ではよく見えません。
実が熟すと 銀杏楽天 (ギンナン)やピーナッツと同じような茶色の薄皮になります。この薄皮も食べられます。
ハスの実の栄養と利用方法
ハスの実を中国などでは月餅や最中や蓮蓉包などの菓子類に加工して利用されています。ハスの実の芯の芽の部分だけを集めて蓮芯茶として利用することもあるようです。
熟したハスの実を焼いたり、煮たり、炒めたりしても食べられます。また、よく乾燥させて保存食にしたり、甘納豆のようにしたり、お汁粉の中に入れたりして食べられています。
ハスの実の成分は主に炭水化物や食物繊維で、脂質が少なくてタンパク質やミネラルなどが比較的豊富に含まれています。また、漢方の生薬として滋養強壮や疲労回復や下痢止めや婦人病の予防などにも利用されています。