日本ミツバチの分蜂群の捕獲方法
日本蜜蜂の分蜂群は近くの木等に集合して蜂球を作ります。ミツバチを捕獲するには、この蜂球を巣箱に入れてしまいます。待ち桶と呼ばれる巣箱を近くに置いておくのも捕獲の効果があります。
分蜂とは
日本ミツバチ(蜜蜂)の巣箱の中で蜜や蜂(約1万~2万匹)がいっぱいになって、これ以上増えると狭くて住めない状況になってきます。そうすると、女王蜂は王台と呼ばれている特別な巣に、新女王の候補の卵を産みつけます。
新しい 女王蜂楽天 が出てくる少し前に、古い方の女王蜂は、働き蜂の約半数(数千~1万匹)を引き連れて巣から出て行くのを分蜂と言っています。
分蜂した日本ミツバチの蜂球を捕獲する
分蜂群は、数時間~2日間、巣箱の近くの木等に集合して蜂球を作ります。その間に偵察蜂が新しい住み家となる場所を探します。適当な場所が見つかったら一斉にその場所へ向けて移動します。
日本ミツバチを捕獲するには、この蜂球を巣箱に入れてしまいます。待ち箱(待ち桶)と呼ばれる巣箱を近くに置いておくのも捕獲の効果があります。
この写真は近所の方の柿の木に作った蜂球です。(撮影、2010年4月25日)
このお宅では数日前にも分蜂して既に捕獲されていました。また分蜂したようで、私は初めて捕獲に挑戦してみました。
その時ダンボール箱しか無かったので、これを蜂球の下に左手で受けて、右手で竹の棒を使って上から撫でるようにこさげたら、蜂球はボトッと箱の中に落ちました。そのまま箱の蓋を閉めて、ダンボール箱を上下逆さまにして、そっと車で家に持って帰りました。
本当は巣箱の中に直接捕獲する方がまた蜂を移動する手間が省けます。また、箱ではなく大きな紙袋や布袋や底の深い塵取りと箒や魚採りの網でも捕獲することができます。
捕獲しても残った蜜蜂が再び蜂球になりますが、5分程でミツバチは分散してしまいます。もし、分散しない場合はその中に女王蜂が居る可能性がありますので再び捕獲します。
この時、網の面布が無かったので、帽子だけかぶってシャツは袖を伸ばしてやりました。やはり、顔や額や目の周りに日本蜜蜂が留まりました。触ったり払ったりしたら刺される事は知っていたので、何もせずにすぐにその場を離れました。刺されることはありませんでした。
日本蜜蜂は腹に蜜を一杯にしてから分蜂するので、その時は余程の事がないと刺すことはありません。普通に巣箱に住んでいる時は、腹に蜜を大量に持っていることはないので機嫌が悪ければ刺されることがありますので注意してください。
捕獲した分蜂群を巣箱に入れる
かねてから待ち箱(待ち桶)として用意していた巣箱に上から放り込みました。これも一人でやりました。この時は網の虫除け面布と手袋をしました。まず、上下逆さまにしたダンボール箱を両手で持って、そっと箱の蓋を両手で広げて、巣箱の上に持ってきました。
ダンボール箱を急に揺すってやると蜂球が巣箱のへ、ボトッと落ちました。後はダンボール箱を荒っぽく叩いてすぐに巣箱に蓋をしました。
全部を一度に箱に入れることはできず、この写真のように巣箱の前面にかなりの数の蜂が落ちてしまいました。この後ミツバチは全部巣箱に入っていきました。
この写真では、慌てていて巣箱の上の段と下の段がずれていますが、後で修正しました。拍子抜けするほど簡単でした。うまく居着いてくれるといいのですが、どうでしょうか。
金稜辺で捕獲する方法もあります
蜜蜂を飼っていると蜂球のできる場所がだいたい決まってきます。そうするとその場所のすぐ近くに待ち桶(待ち箱、待ち洞とも言う)と呼ばれる巣箱を置いて、 金稜辺楽天 (キンリョウヘン、蜜蜂蘭)という蘭の花を巣箱の近くに置いておくと捕獲できる確率が上がります。
この方法は、昼間に家にいない人には何もしなくても蜜蜂を捕獲できるので、人気が高いのですが、金稜辺の花が咲く時期と分蜂時期が合わないことが多くなかなか難しいものです。