捕獲した日本ミツバチの逃去防止方法

日本ミツバチを捕獲して巣箱に入れても、巣箱や環境が気に入らないと、日本ミツバチは逃去してしまいます。そこで、巣箱の入口を狭めて女王蜂が出られないようにすると逃去を防止することができます。蜜蜂の逃去防止の方法とその部品の製作を紹介します。



日本ミツバチの逃去防止対策を施した写真

捕獲した日本ミツバチの巣箱に逃去防止した写真

この写真は捕獲した日本蜜蜂の蜂球を巣箱に入れた後、女王蜂が出られないように巣箱の入口を約4mmの高さに狭めたものです。撮影、2013年4月23日

巣箱の入口にアルミニウム製やプラスチック製の定規を置いて、入口の高さを狭くしてあります。

入口が約4mmの高さになるように、電気工事用の 圧着スリーブ楽天 を加工して押しピンでクサビのように止めています。

スリーブはニチフの銅線用裸圧着スリーブ(B形)突き合せ用で品番はB2というものです。スリーブの外形は長さ15mmで直径はΦ4.1mmの円筒形です。

この女王蜂の逃去防止は、約1週間以内には取り去る必要があります。それは新女王蜂が交尾する必要がある場合もあるので、巣から出られるようにしてやらなければならないからです。

この女王蜂の逃去防止方法を行なうと、体が大きい雄蜂も巣から出入りすることができなくなります。

日本ミツバチ用の巣門を狭める部品などの製作

製作した日本ミツバチ用の巣門を狭める部品等の写真

この写真は、日本ミツバチ用の巣門を狭める部品などを製作した写真です。一番下が今回使った、女王蜂の逃去防止用です。ニチフの銅線用裸圧着スリーブ(B形)突き合せ用で品番はB2というスリーブにΦ1.6mmの銅線をハンダ付けしたものです。巣門の高さは4.1mmになります。

真ん中がΦ6.35mmのエアコン用の銅の配管(1/4インチ)を使ったもので、スズメバチが巣箱に入るのを防止する為のものです。巣箱の入口が大きすぎる時、これを使って巣箱の入口の高さを6.35mmにします。押しピンで止める為の穴を開けてあります。

この写真で一番上のが、岡山のスロー人さんから戴いた巣箱の入口を狭める鉄製の部品です。これは3.8mm、4.0mm、4.2mm、5.3mmと4段階に巣門の高さを変えることができるようになっていました。3.8mmでは働き蜂も出入りが困難なようでした。この部品の良いところは細かく調整が可能な点ですが、鉄製なので錆びるのが欠点です。私はこれに似たのをアクリル板で製作したことがあります。

日本蜜蜂の逃去防止をする必要性

巣箱に日本蜜蜂が飛来して来た場合は、もちろん逃去防止などをする必要はありません。気に入って巣箱に入ったので逃去する可能性はまずありません。

分蜂群を強制的に巣箱に入れた場合は、巣箱や環境が気に入らなければ蜜蜂は逃去します。この場合は逃去防止を施すのは効果があると思われます。日本ミツバチが諦めて巣を作り始めたら、逃去の可能性は低くなります。

日本ミツバチが巣箱を気に入るように、巣箱に蜜蝋を塗ったり、一度使った古い巣箱を使えば、何もしなくても逃去する可能性は少ないと考えられます。

捕獲してから1週間以内に働き蜂が花粉などを持ち帰っているのが確認できれば、逃去防止を取り外してもかまいません。