スズメバチ誘引トラップの製作

日本蜜蜂を飼育していると、秋にはスズメバチの攻撃を受けることがあります。あまりにもスズメバチの攻撃が激しいと、日本ミツバチは巣を放棄して逃去することがあります。そこでペットボトルのスズメバチトラップを製作して設置してみました。



ミツバチとスズメバチの関係

日本の野山に古くから野生として生きている日本ミツバチは、集団で天敵のオオスズメバチを熱死させる(熱殺する)対抗手段を持っています。しかし、蜜を集める能力はあまり高くなく、家畜としての価値は低いのが普通です。でも、西洋ミツバチとは違った独特の蜜の味は愛好家の間ではとても人気があります。

日本ミツバチにとって、スズメバチの仲間のキイロスズメバチの攻撃はあまり問題にはなりませんが、天敵のオオスズメバチの攻撃では、さすがの日本蜜蜂でも巣を放棄することがあります。

日本ミツバチを飼う場合は、巣箱の入口をスズメバチが入れない大きさにするのが普通です。巣箱の入口の高さは6~7mmにしておきます。もし、入口が7mm以上だと、巣の入口にスズメバチ侵入防止対策をする必要があります。私は、女王蜂の逃去防止の4mmの幅を6mmにも変更できるようにしています。

ペットボトルでスズメバチ誘引トラップを製作する

スズメバチ捕獲用誘引トラップ

この写真のように、1.5リットルか2リットルの大きめのペットボトルを加工して、スズメバチ トラップ楽天 を作りました。ペットボトルの上の方に放射状に16本程度ハサミで切り込みを入れます。次にこの切り込み部を内側に折り曲げます。寸法は適当でかまいません。一度、中に入ったスズメバチは簡単には出ることができません。

中の液体は、100パーセントのジュース(ぶどうのジュースが良いようですが、無ければ何でもかまいません)と焼酎(無ければ酒)を1:1位の割合で入れます。あとは砂糖と酢を適当に入れます。焼酎か酒は多めの方が良いようです。これも入りだしたら面白いようにスズメバチが入ります。ペットボトルの中がスズメバチの佃煮状態になります。

春にスズメバチの女王を捕獲すると効果大

春にスズメバチの女王を捕獲すると、秋に捕獲するより効果がとても大きいようです。この場合は、このトラップの中の液体は上記のものではあまり効果がないそうです。しかし、早速スズメバチを捕獲できました。

春にスズメバチの女王を捕獲するには、スズメバチトラップの中の液体は、梅酢とブドウ酢とリンゴ酢の混合物が良いとのことです。今度は試してみたいものです。私はブドウ酢がなかったので、梅酢とリンゴ酢と100%のブドウジュースで作ってみました。

西洋ミツバチは天敵のスズメバチの攻撃で全滅することがあります

現在我が国で養蜂に使われているミツバチは、明治時代に輸入された西洋ミツバチです。西洋ミツバチは、秋のオオスズメバチの襲撃に対する防御手段を持っていないので、分蜂しても野生では生き延びることは難しいといわれています。

西洋ミツバチは、スズメバチに攻撃されても、一般的に逃去はしません。全滅するまでスズメバチと戦います。日本蜜蜂とはこの点でも違っています。

西洋ミツバチは人間が用意した巣箱で家畜として飼われるしか生き延びる手段は無いのが普通です。でも蜜を集める能力は高く、家畜としてはとても優秀です。