トラクターのファンベルト交換修理
長い間故障しなかった我が家のトラクターが故障しました。ベルトの張りを調節してもファンベルトが滑るようになり自分で(DIYで)交換しました。ベルトの外し方、買い方、取り付け方のコツや注意事項などを解りやすく解説しました。
買ってから長い間ほとんど故障しなかったヤンマーの乗用トラクターがついに故障しました。ファンベルトが摩耗してダイナモ(発電機)のファンベルト張り調節をしてもベルトが滑るようになったのです。バッテリーの充電エラーで故障が判明しました。自分で(DIYで)ファンベルトを交換してみました。
ヤンマートラクターFB15Dのファンベルトなどを買う
私が使っているトラクターのメーカーと機種は ヤンマー楽天 のFB15Dです。これは新品で入手してからもう30年以上使っています。故障はほとんどありませんでした。
この写真は今回摩耗したトラクターのファン用Vベルトの写真です。上が古い摩耗したゴムベルトで、下が新品のゴムベルト(A33)です。
あまりにも古くてVベルトの文字が読めないので、古いファンベルトをニッパーで切ってホームセンターに持ち込みました。新品と合わせてみると、A33のゴムベルトが長さや太さがピッタリでした。(摩耗を考慮)
冷却液(不凍液、クーラント2リットルから4リットル)も買ってください。
交換前のファンベルト部分とその外し方
この写真は交換前のファンベルト部分の写真です。ファンベルトの張り調節ネジはこの写真で手前いっぱいになっています。(調節不能)
よく見ると、この Vベルト楽天 は冷却ファンとラジエーターとの間を通さないと外れません。その上、冷却液の通ったホースも外さないとベルトが外れない構造になっています。
仕方がないので、Vベルトは、ニッパーで切ってしまいました。取り付ける時に冷却液のホースを外すことにしました。
また、取り付ける時に何とかなるだろうと思い、まずは、外すことだけ考えました。
交換後のファンベルト部分の写真と取り付け方
ファンベルトを取り付けるには、冷却液の入ったホースを外す必要があります。ホースを取り付けているバンドのネジを緩めます。長い間に錆びついているので、注油してしばらく置いておきます。
ホースバンドを外したら、ホースを取り外します。冷却液が漏れるので洗面器やバケツなどに受けてください。漏れないようにすることはまず無理です。
次に、新しいファンベルトをファンとラジエーターの間を通してプーリーの所に持って来ます。冷却液のホースの所も通してください。その後、外したホースを取り付けて、ホースバンドも取り付けます。
次に、ダイナモ(発電機)を取り付けているネジ(2箇所+1箇所)を緩めます。そして、発電機をファンベルトの張りが一番緩くなる方向いっぱいに移動します。
その状態で、ファンベルトをプーリー3個に掛けてください。これにはかなりの力が必要です。また、マイナスドライバーなどを使って工夫しないとうまくベルトを掛けることができません。
最後に、ファンベルトの張り調節をしてネジも締め付けます。これでベルト張りは終了です。
交換後、ファンベルト部を上から見た写真
この写真がファンベルト部分を上から見たものです。
ベルトを掛ける時に、冷却ファンとラジエーターの間の隙間をベルトを通す必要があるのがよくわかると思います。この間も狭いので、ファンを少し変形させながら少しずつ通します。
また、ファンベルトをプーリーに掛けるには、下のエンジンのプーリーと発電機のプーリーに先にベルトを掛けて、最後にファンの所のプーリーにファンベルトを掛けるとうまくいきます。
ベルトが短めな為、他の方法ではどうやってもうまくベルトを掛けることができませんでした。
ファンベルトの交換後、しばらく使ってから、ファンベルトの張りが適当になっているかどうかを確認してください。
不凍液(冷却水、クーラント)を入れる
不凍液(冷却水)のホース(下側)を外したので、全ての不凍液が漏れているので、新しい不凍液2リットルをラジエーターに入れます。
その後、水を約2リットル入れて50%の不凍液としました。この辺りでは冬があまり寒くないので、50%でも良いでしょう。(凍結温度はマイナス35度C)
寒冷地では真冬でも凍結しないように、希釈割合を考慮して、冷却液の濃度を濃くしてください。
ラジエーターキャップの所でいっぱいになったら、今度は補助タンクの所にも規定量まで入れます。
エンジンを掛けてから、水温が上っても水量に変化がないかどうか確認してください。減っていれば水を補充してください。
ゴム製Vベルトの各部の寸法と規格
買ったファンベルトに書いてあった、ゴム製Vベルトの規格です。
よく使うゴムベルトの種類は、MとAとBとがあり、Mは上の幅が10mm、Aが12.5mm、Bが16.5mmとなっています。
ゴムベルトの高さはMが5.5mm、Aが9.0mm、Bが11.0mmとなっています。
ゴムベルトの角度は全て40度になっています。
また、ゴムベルトの数字はベルトの長さで単位はインチです。