田畑で雑木を焼く(焚き火)
山間部の農家では山林を所有している家が多く、山林から出た雑木の処分に田畑で焚き火をすることがよくあります。雑木の処分と田畑の土の消毒と肥料の補給の効果があるようで、焚き火の後では、農作物がよくできるようです。
雑木を田畑に積み上げて火をつける
この写真は我が家の裏山から出た雑木や杉の木の無駄な下枝を広い田んぼに積み上げて焚き火をしているところです。
裏山には大きなクヌギやカシノキ等の雑木や松食い虫(マツノザイセンチュウ、マツノマダラカミキリ)にやられた松や杉の木や竹が多くあります。
木があまり茂り過ぎると日当たりが悪くなったり、山の中を歩くのにも困ることがあります。
これらを取り除くには、昔は調理用のかまど(クド)で使う薪(マキ、タキギ)にしたり、五右衛門風呂を薪で焚いたりしていましたが、今では薪を使うかまどや五右衛門風呂は無く、これらの雑木は邪魔になるだけでした。
椎茸菌を植えることができる雑木は、椎茸の ホダ木楽天 にすることができますが、利用価値の無いものは、田畑で焼くことにしました。雑木を田畑で焼くと土も焼けて病原菌も死滅します。
また残った灰はアルカリ性の肥料になります。焼き畑と同じような考え方です。近所の人も私と同じように広い田んぼで処理しているようです。
農業や林業で必要な場合は、草や雑木を焼くのは許可されています。ただし、家庭用のゴミを焼いてはいけません。
焚き火の後で焼き芋を作る
ただ焚き火をするだけでは火がもったいないので、その後でサツマイモで焼き芋を作ってみました。
火力が強いので、火が消えた後の輻射熱だけで簡単にたくさんの焼き芋を作ることができました。
強い熱の為、表面は少し焦げてしまいましたが、美味しく焼けています。
輻射熱で焼かない場合は、できた熱い灰の中に芋を入れておいても焼くことができます。
焚き火の熱で、草の種や栗のイガなども焼く
草を堆肥にすることもありますが、ただ、草を積んでいただけでは、草の中には草の種も多く含まれています。このような場合、草の種も強い火力で焼いてしまう方が良いこともあります。
このような場合は、草を焼くこともあります。また、トゲのある草木の処分に困ることがあります。この場合も、トゲのある草木や、栗のイガなども一緒に焼いてしまいます。
また、農具など、木と鉄の混ざったものを処分する時、一度焼いて、木の部分を取り除くのにもこの方法が使えます。
焚き火の注意点
- 野焼きは基本的には禁止となっているようですが、「農業や林業で行なう稲わらや伐採した枝条の焼却」は合法となっています。
- ゴミや廃棄物は焼却してはいけません。
- 焚き火は冬の間にすることが多く、一般に空気が乾燥しているので火災に特に注意します。
- 田畑の周りに燃えやすいものが無いかどうか、隔離距離は十分かをよく確認します。
- 風のほとんど無い日に焼くようにします。
- 雨が降った後や小雨の時に焼くと飛び火の心配がありません。
- 朝早く焼くと、霜や露が乾いていないので、飛び火の可能性が低いようです。
- 服装は燃えやすい化学繊維の物を避けて、木綿のものにします。
- 安全の為、一人では焚き火をしないようにします。
- バケツに水を用意するとかして、消火の準備もしておきます。
雑木でチップを作って堆肥や燃料にする
雑木の処分でもっと良い利用方法は、この雑木を細かく砕いてチップにして堆肥にすることです。
この方法はチップを作る特殊な機械が必要で簡単にはいきませんが、火災の心配が無く、肥料としての利用価値が高く、将来はやってみたいと思っています。簡単な機械は販売されているようです。
また、チップは燃料としても使うことができます。チップを使ったストーブも最近は出てきました。