石抜き機の使い方とメンテナンス
揺動比重選別式の石抜き機は傾けた網の上に米を落して、網全体を揺すってやると、比重の大きい物(小石や砂粒)が上へ移動して小石(砂粒)と米が選別できます。私が子供の頃、箕(み)というものを使って、穀物を選別していましたが、あれとよく似た原理です。
石抜き機について
白米のごはんを食べた時、ガリッと石を噛んだことはありませんか。これは白米の中に小石が混じっていたのが原因です。
このようなことが無いように、昔は母がご飯を炊く前の米を磨ぐ段階で、鍋の中に米と水を入れて、比重の差を利用して小石を分離していました。
今では石抜き機という便利なものがあり、大量の米の中から簡単に小石を選別することができるようになりました。便利になったものです。
我が家では、何年も米の中に小石(砂粒)が無かったのに、何年か前から収穫した米に小石が混じっていることがありました。
以前は米を販売していたので、石が混じっていると信用問題になりますので、 揺動楽天 比重選別式の石抜き機を2004年に購入しました。そして、籾すりのすぐ後で石抜き処理して貯蔵しています。
石抜き機の石抜き方式(揺動比重選別方式と色彩選別方式)
石抜き機の石抜き方式には、揺動比重選別方式と色彩選別方式とがあります。一般に普及しているのは揺動比重選別方式です。
色彩選別方式は、小石だけでなく、様々な異物も取り除くことができますが、価格はとても高価なので、一般の小さい農家が買えるようなものではありません。
揺動比重選別方式
揺動比重選別方式は、傾けた網の上に米を落して、網全体を揺すってやると、比重の大きい小石等が上へ移動して、米は下に移動します。このようにして小石(砂粒)を選別します。
揺動比重選別方式は構造が簡単なので、安価な石抜き機にはよく採用されています。
性能は完全ではありませんが、だいたい小石を抜くことができます。特に小石が多い場合、2回通せばほぼ完全に小石は無くなります。
この写真の手前が上側で、奥が下側になっています。写真の上部から米が落ちてきます。この下の網が揺動(振動)しています。
- メーカー
- カンリウ工業株式会社
- 機種
- ST110
- 選別方式
- 揺動比重選別方式
- 石抜き能力
- 330~360kg/h
- 電源
- 100V 100W
色彩選別方式
色彩選別機は、白米や玄米の中からカメムシ被害米や着色米や小石(砂粒)や籾やその他の異物を検出して、エアで吹き飛ばして不良品を取り除きます。
小石だけでなく、様々な異物も取り除くことができます。しかし価格はとても高価です。
石抜き機の使い方
石抜き機をしっかりした台の上に設置して、ガタのないようにします。米の入り口のシャッターを閉めておきます。後側の小石を取り出す部分も閉めておきます。
米の出口に一斗缶等の容器を設置します。上の蓋を取って上から精米または玄米を入れます。一度に15kg程度を入れることができます。
電源スイッチを入れてから、米の入り口のシャッターを開けます。
選別された米が容器にうまく入っていくのを確認します。選別が終わったらシャッターを閉めて電源を切ります。
毎回使う毎か、30~60kg選別する毎に、電源スイッチを入れて、後ろの小石の取り出し口を開けて小石と米の混ざったものを取り出します。我が家では、この量が少ないし、もったいないのでこれを目で選別して食用にしています。
石抜き機を使う時の注意とメンテナンス
- 毎回使う毎に各部の掃除と点検をします。特に使用前にはよく点検しましょう。
- 機械的に動く部分でゴムでない所には注油又はグリスアップします。
- 石抜き機を水平でガタのないように設置します。機器の水平は性能に影響するのでとても重要です。
- 石抜き機の使用後は各部の掃除をして、内部に米が残らないようにします。特に後ろの小石と米の混ざった物を出し忘れないようにします。内部に米を残すとコクゾウムシ(穀象虫)がわいたり、ネズミが入ったりします。
- その他にも各部を時々点検して、不具合な所は修理しておきます。