パイプハウス、ビニルハウスの建て方(組み立て方)

稲の苗をうまく育てる目的でパイプハウスを自分で建てることにしました。市販のパイプハウスの組み立て方を紹介したいと思います。今回作ったハウスは、間口(幅):4.5m、奥行:約7.2mのものです。野菜の温室栽培もやってみたいと思っています。



パイプハウスを建てる場所の確保と位置決め

パイプハウスは「菜園ハウスH-4572」という商品として売られている 温室楽天 です。間口(幅):4.5m、奥行:約7.2m、高さ:約2.7m、坪数:約9.4坪、総重量:約137kgです。

最初の位置決めはとても重要です。しっかりと位置決めをしておかないと変形したハウスになったり、使い勝手が悪いものになってしまいます。

パイプハウス(ビニルハウス)は風に弱いので、風があまり当たらない所を選びます。山の陰や既存の建物の陰になる所が最適です。私は母屋と山との間にしました。

基準の杭(くい)を打ちます。次に直角を出します。辺の長さが3:4:5の三角形は直角三角形になります。この性質を利用して、基準点から3mと4mの線を引きます。そして対辺を5mにすれば直角が作れます。次に、ハウスの敷地の四隅の位置を巻尺で測って決めます。

脚用パイプを立てる

横通しパイプを組み立てて、端から58.5cm毎に印をつけていきます。この位置はアーチパイプ(脚パイプ)の位置になります。そして横通しパイプをサイド部に置きます。次に、脚用パイプに水糸用と埋め込み用の印を付けます。埋め込み深さは45cmです。水糸用はパイプの端から60cmの位置です。

付属の穴開け部品を組み立てて、ハンマーを使って脚の位置に深さ約45cmの穴を開けます。四隅の脚パイプは、横通しパイプの端に来るようにします。他の脚パイプは横通しパイプの外側になるようにします。次に、この穴に脚用パイプを埋め込んでいきます。

脚用パイプの下から60cmの位置の水糸用の印に水糸をピンと張ります。そしてこの水糸が水平になるように、各脚用パイプの埋め込み寸法(約45cm)を決めていきます。私は水糸の水平を決めるのに、水準器を水糸の中央に持って来て測定しました。脚用パイプの打ち込みは、当て木をして、ハンマーで叩きます。

アーチパイプを脚パイプに差し込んで組み立てる

まず、前後用のアーチパイプのトップ部分にユニバーサルジョイント25*19を取り付けます。次にアーチパイプを組み立てます。先にアーチパイプを組んでおいてから、脚パイプに差し込みます。

これは二人でやるとうまくいきます。コツは、脚パイプを思いきり内側に曲げておいてからアーチパイプを挿し込むとうまくできます。もし、アーチパイプが跳ねても危険のないような位置に顔や頭が来るようにします。

アーチパイプに横通しパイプ5本を取り付けます。Tバンドとフックバンドを使います。下側の横通しパイプは水糸の位置にしました。上側の横通しパイプはパイプの継ぎ目にします。トップの横通しパイプは前記のユニバーサルジョイント25*19に挿し込みます。

後部パイプの組み立てと、前パイプの組み立て

アーチと後部パイプまで組みあがったパイプハウス

組み立て説明書通りにすれば、特に難しいところはありません。これまでの組み立てが寸法通りなら問題はありませんが、土質や設置寸法の微妙な違いで、アーチの形が思い通りにならないことがあります。その時は臨機応変にやるしかありません。

私は、土質が軟らかかったのか、アーチの高さが少し高めになりました。横バーの取り付け位置でアーチの形を少し修正できますので、各自工夫して組み立ててください。

この写真は、アーチと後部パイプまで組みあがったパイプハウスです。変形した敷地にちょうどうまく納まっています。誂えたような寸法です。

作っているハウスの中には、今年の稲の苗代用のビニルトンネルがあります。今年はこの育苗トンネルで苗を作ります。来年からこのハウスを使います。

扉の組み立てと取付

組み立て説明書に従って扉を組み立てます。蝶番と掛金を取り付けてから、扉にビニールを張ります。ビニールの裏表は文字が正しく読める方向が外側になります。ビニルの取り付けには、ロングパッカーを切って使います。次に扉を本体に取り付けます。

ビニルシートを張ります

パイプハウスの完成写真

組み立て説明書に従って、側ビニルシートを張ります。次に天ビニルシートを張ります。ビニルの裏表は文字が正しく読める方向が外側になります。ビニルはパッカーで止めていきます。

ビニルシートを張るのは、風の無い日にします。風があるとビニルシートをうまく張ることができません。これはとても重要なことです。

天のビニルシートは入口と裏側では、シワができますが、シワをうまく折り畳んでパッカーで止めます。何度もパッカーを取り外しして付けると、ビニルシートが破れます。余ったビニルは適当な所で切り取ります。

ラセン杭をねじ込んで、ビニルを押えます

10本のラセン杭を両サイドの約5cm外にねじ込みます。カラー番線をラセン杭に取り付けます。付属のターンバックルでカラー番線をピンと張ります。

各アーチ部の各パイプの間に、Rバンドを張ってビニルシートを押さえつけます。Rバンドの先はカラー番線に結びつけます。

温室の温度調節はサイドのビニルの開け閉めで行います

ビニル温室というものは、一般的に夏には温度が高くなり過ぎます。そこで温度を下げる為に、 サイド換気楽天 を行ないます。サイド換気用のビニル巻き上げ器を使うと簡単にビニルの上げ下げができます。

または、換気扇を取り付ける人もあります。自動で温度調節を行なうと便利なのですが、費用がかかります。