セリ矢を使用した石割り方法

田舎の田圃の畦の近くに不要な大きな石(岩)があります。岩の材質は墓石や石碑等によく使う花崗岩(御影石)です。この石はトラクターで耕す時、ちょうど邪魔になる位置にありました。今回セリ矢を入手したのでこれを使って石を割ってみました。



邪魔になる石とドリル用の発電機です

田の中の邪魔になる石

これが水田で邪魔になっている石です。この石は見えない部分の方が大きく、大きくて長い鉄のバールでもビクともしません。この石はちょうどトラクターで耕す時、邪魔になる位置にあります。

普通はバックホウ(重機)で取り除くのですが、今回はちょうどバックホウを貸し出し中で使う事ができなかったのです。

まず、商用電源が使えない所で、石にハンマードリルで穴を開けるので 発電機楽天 を準備します。この発電機は2サイクルの混合ガソリンエンジン式(スズキのSX600R)です。

発電機はドリルに合わせて100V約600W以上の機種を使います。パワーが必要なので周波数を60Hzに設定して使用しました。

ドリルで穴を開けたり、ハンマーを使ったり、タガネで石を加工したりするには、目にゴミが入らないようにする必要があります。普通のメガネでも無いよりましですが、保護メガネを使うのが良いと思います。

石(岩)にドリルで穴を開けます

石にハンマードリルで穴を開けます

ドリルはヒルティのTE-22(約600W)で、刃はヒルティ用のコンクリートビットΦ26mmです。ヒルティ用のコンクリートビットは石にも穴を開けることができます。

コンクリートビットの大きさはセリ矢の寸法に合わせます。今回は石の大きさに合わせて2個の穴を開けましたが、3個にした方がセリ矢をたたき込む力が少なくて済みます。

開ける穴の深さはセリ矢の寸法以上にするのが良いのですが、今回は石があまり大きくないので、浅くして10cm程度にしました。

セリ矢を打ち込みます

セリ矢を打ち込みます

今回は石割り専用のΦ26mmのセリ矢というものを入手して使いました。 セリ矢楽天 の向きを石を割りたい方向になるようにセットします。買ったセリ矢は3個が一組になっていました。

セリ矢をセットしたらハンマーで順番に少しずつセリ矢のクサビを打ち込んでいきます。

これはあまり大きな石ではないので、セリ矢を2本使いました。石が大きくなるとセリ矢の数を増やします。セリ矢の数を増やせば石の目の方向をあまり考えなくてもうまく割れるものです。

割れた石と石垣への利用

割れた石

岩が割れても岩の重量が大きいのでなかなか引き剥がすことができません。くさびの幅は2~3cm程度なので、くさびだけではそれ以上に隙間を広げることができません。

結局岩の隙間に小石を詰め込んで少しずつ隙間を広げていきました。大きな鉄のバールで隙間を広げては石を詰めていきました。

この石は一度割っただけでは動かすことができずに、もう一箇所割ってから移動させました。

せっかく割った石なので、捨てずに石垣として利用することにしました。