農業用鉄骨倉庫の建設(中古を移設)
知人が家の新築の為、農業用の軽量鉄骨倉庫処分すると言うので、これをもらって私の田舎に移設することにしました。DIYで何年もかけて鉄骨倉庫の解体、運搬、建設をしましたので、この経過をまとめてみました。移設後も色々な工夫をして建てています。
倉庫の解体、運搬、組み立て
これは2001年5月に、農業用の 軽量鉄骨楽天 倉庫を組み立てているところです。まず、倉庫を建てる場所を確保します。横幅約8m、奥行き約6mあります。ここまで組み立てるのに約2年かかっています。
場所は母屋のすぐ西ですが、北と西は高さ約2~5mの斜面になっていて建設場所を十分確保できないので、倉庫は半分(最大約2m)地下に埋まった状態にして建てることにしました。
地下に埋まっている部分の壁はコンクリートブロック製で、倉庫の北西の隅に穀物貯蔵庫を作りました。ここには米の貯蔵缶を置いて玄米を貯蔵することにしました。
また倉庫の床下には深さ約120cmの縦穴を掘ってコンクリートブロックで囲んで芋類の縦穴式貯蔵庫としました。元々この場所は山の尾根だった所で、湿気は少ないので、少しくらい地下を掘っても水は出てきません。
元々この倉庫は基礎にブロック1個分(高さ約20cm)が使用してありましたが、入り口が低いのと、湿気防止の為、基礎の高さを約40cmとしてブロック2個分にかさ上げしました。
鉄骨の組み立てにはバックホウを使いました。鉄骨は重くて人力ではとても組み立てられません。鉄骨が組み上がったらスレート屋根を載せます。ここまで来ればもう雨が降っても大丈夫です。
この鉄骨倉庫は譲り受けた時には既に建築から約25年程経過していたようです。鉄骨はあまり錆びてはいませんでしたが、油性のさび止め(錆止め)塗装をしました。特に溶接部分には溶接したらすぐに錆止め塗装をするようにしました。
倉庫の周りに側溝を入れました
倉庫の周りには排水の為に幅約150mmの側溝を入れます。これもバックホウを使ってやれば一人で作業ができます。
建物の外側や斜面側もコンクリートで固めます。雨が降った水は地面にしみ込まないようにして側溝に導きます。そうすれば倉庫の中には湿気が来ることはほとんどありません。
この写真の柱は短いので基礎との間はコンクリートで固めてしまいました。
二階用の床を作って二階建にしました
元々この倉庫は平屋だったのですが、収納量を増やす為に、一階の床面積の約2/3の部分に高さ約2mの二階用の床を作って二階建にすることにしました。
壁の一部をコンクリートブロック製にしたので、余った鉄骨を床の補強に使うことにしました。この鉄骨を支える部分には別の鉄骨で補強をします。鉄骨は電気溶接で取付けました。
鉄骨の大きさが不揃いなので、鉄骨の中に木を入れて床の高さの調節をしています。
二階の床には価格の安いコンパネを使用しました。
外壁のスレートを貼り付けました
外壁のスレートを貼る前に、窓を取付けました。元々あった窓では採光が少なく暗いので、西と北の窓の面積を増やしています。また、北側の二階に外の地上から直接入れるように入り口も取付けます。
透明の窓には外から見えないように内側から窓ガラスにスプレー塗料を吹き付けました。
南西の丸い大きな穴は、穀物乾燥機用の排気口です。使わない時は塞いでおきます。
一階の床をコンクリートで固めました
床からの湿気を防ぐ為と、倉庫内に土が上がるのを防ぐ為に、一階の床をコンクリートで固めます。電動のコンクリートミキサーで砂とセメントと砕石と水を混ぜてコンクリートを作りました。
コンクリートの厚みは10cm位は欲しいのですが、5cm以上あれば良しとしました。この写真は約1/3の面積をコンクリートで固めた時のものです。
北側の床には地下貯蔵庫を作るので、床に深さ約1.3mの穴を掘ってやりました。
シャッターの取付け、屋根と壁の塗装、電気工事
最後に東側の入り口として全面にシャッターを3個取付けます。基礎を約20cmかさ上げしたので、古いシャッターのレール(シャッターの柱)は短かくて使えませんでした。新しいものを注文して取付けました。
屋根と壁はスレート用の塗料で何回か塗装しました。屋根は早めに塗装しないとスレートが劣化するのでとりあえずすぐに塗装しました。その後、スレート屋根は高圧洗浄機で洗浄して塗装しました。壁は急がないので一部を塗装しただけで、そのうち塗装します。
電気工事は農業機械用の単相100Vと単相200Vの配線をします。単相200Vは籾摺り機で使う三相200Vに変換するインバーター用と溶接機用です。