草刈機の刃の種類と使い方

草刈機の刃の種類には、金属製の刃とナイロンコードの物とがあります。金属製には鋸刃のものと、鋸刃の歯数が2~8枚程度の少ないものとがあります。極端な物では歯数が2つのトンボと呼ばれるものもあります。どれも一長一短で用途に応じて使い分けるのが良いと思います。



金属製の刃の種類と特徴と使い方

草刈機には一般的に金属製の刃を付けて使います。金属製の刃には、チップソーと呼ばれる鋸刃のものと、歯数の比較的少ないチップソーでない刃のものとあります。

チップソーは一般的には刃を研がなくても使えますが、古くなると切れ味が極端に悪くなってきます。その場合はチップソー研磨機で刃を研いでやるとチップが無くなるまで使えます。

チップソーでないものは、ほぼ毎回グラインダーなどで刃を研いで使います。これはチップが無いので、極端に言えば刃が無くなるまで使えます。刃が二枚の物はトンボと呼ばれていて比較的安価なので、これを愛用している人も多いようです。

刈払機の刈刃にはチップソーのように刃を研ぐ必要のないものと、2~8枚の刃がある刃を研ぐ必要のあるものとがあります。刃を研ぐものでは、使っているうちに刃の磨耗で刃の重心が移動して、回転で振動が激しくなることがあります。これは、刃の研磨を均等にしてやることで、バランスをとってやり振動を抑えることができます。

金属製のチップソーの新品と切れなくなった刃

チップソーの刃先の比較

この写真は刈払機に使っている チップソー楽天 (直径230mmと255mmがあります)の刃先の拡大写真です。新品と、切れ味の落ちた刃先の比較です。

このように刃が摩耗すると無理やり草を引きちぎっているようなもので、とても草刈り作業の能率が落ちます。

また、切れないので高速回転させるようになり、燃料の消費量も増えます。早めに刃を交換するか、チップソー研磨機で刃を研いでやります。

チップソーの直径とエンジンのパワーと仕事の能率の関係

一般的なチップソーには直径230mmの物と255mmの物とがあります。エンジン式のものではどちらでも使える場合が多いのですが、エンジンのパワーが小さい草刈機(排気量20~25CC)では、直径の小さい物を使う方が良いでしょう。

また、草が太く硬くて草丈が長い場合や、竹や木を刈る時は、負荷が大きくなるので刃の直径の小さい物を使います。

エンジンのパワーが大きい場合(排気量26~45CC)や、柔らかい草を刈る時は、チップソーの直径が大きい方が能率良く速く刈ることができると思います。実際に刈ってみて決めるのが良いでしょう。

草刈機(刈払機)の刃の交換方法

草刈機の刃の交換

この写真は刈払機の刃を専用工具で交換しているところです。刈刃を止めているネジは左ネジ(対辺13mm)なので、写真のように右回転してネジを外します。

この時、刃先を地面に押し付けて刃が回転しないようにします。刃には決して触らないようにします。

又は、カッター軸を固定する穴から六角レンチ等の細長い工具を当たるところまで入れてやり、刃を回しながら六角レンチを更に奥に入れてカッター軸を固定してやっても良い。

刈刃の下にはおわんを伏せたような物がありますが、これは刈刃を地面に押し付けても刃が地面に付かないようにする物です。とても便利ですので、必ず取り付けて作業をします。これが有るのと無いのでは長時間の作業では身体の疲れ具合がとても違います。

ナイロンコードの特徴と使い方

ナイロンコードは、ナイロンカッターとも呼びます。ナイロンコードは、金属刃と違って柔らかい草は切れますが、固い草は切れません。ということは、石が多い所や障害物が多い所ではナイロンコードの方が有利です。

電気柵の下など何回も草刈りが必要で、短く草を刈る場合や、電気柵の支柱に傷を付けたくない場合は、ナイロンコードだとうまく刈ることができます。

逆に、ナイロンコードで硬い草や竹や木を刈ることは難しくなります。長い草の場合もナイロンコードでは作業が難しくなります。

ナイロンコードによる作業の場合は、金属刃に比べて小さい物が飛び散る確率がとても高くなります。防護するカバーは必須です。また、保護メガネも必須です。ズボンも厚手のものが良いと思います。身体を保護する前掛けなども有効です。

ナイロンコードの巻き方は、ナイロンカッターの説明書通りにしてください。本体にナイロンカッターを巻く方向が刻印されています。反対に巻いたらどうなるのか私は知りません。

ナイロンカッターを自動や半自動で繰り出す機構には、カッターの遠心力が必要です。ナイロンカッターが極端に短くなっていると、カッターの遠心力が小さいので、これを繰り出すことができません。ナイロンコードがあまり短くならない内に繰り出すのと、ある程度エンジンのパワーを上げておくのがコツです。

冬にナイロンコードを使用すると、ナイロンコードが寒さで硬くなり、切れやすいようです。夏には長持ちします。

ナイロンコードとエンジンのパワー

ナイロンコードで草刈りをする場合、エンジンの回転数を上げた方が能率よく刈れます。この為、エンジンのパワーは大きい方が良いと思います。草刈機のエンジンの排気量は25CC以上の方が良いでしょう。

私はエンジンが49CCの2サイクルのものを使っています。また、ナイロンコードは直径3mmの太いものを使っています。

ナイロンコードで草刈りをすると、草を刈るというよりも、草を粉々にするという感じになります。このことからもエンジンのパワーが必要なことがわかります。実際に使ってみてもガソリンをよく食うけれども、草刈りの能率が良いのも確かです。